平成30年4月4日(水)新幹線・総合交通体系対策特別委員会

2022.02.03


平成30年4月4日(水)新幹線・総合交通体系対策特別委員会
 
1.道内空港の運営の民間委託に係る取り組みについて
 
(委員長)
次に、道内空港の運営の民間委託に係る取り組みに関する報告聴取の件に関し、理事者から報告を求めることとし、髙野空港運営戦略推進室長を指名。
 
(空港運営戦略推進室長)
空港運営の民間委託に関し、第7回北海道における空港経営改革に関する協議会の開催概要と、本協議会での議論を経て決定された北海道内7空港特定運営事業等実施方針について、お手元の資料3-1から資料3-3により、御報告いたします。
初めに資料3-1をごらんください。
1番目にございます、第7回北海道における空港経営改革に関する協議会の開催についてでございますが、先月28日に開催した本協議会には、国土交通省航空ネットワーク部長のほか、道副知事、空港所在地10自治体の副市長、副町長らが出席し、道内7空港の運営の一括民間委託に関する実施方針案などについて、国土交通省から説明を行うとともに、募集要項の公表など今後の進め方について協議を行ったところでございます。
各空港の関係自治体からは、枠囲みにございます主なポイントのとおり、「実施方針には、運営権者も参画する協議会の設置も盛り込まれたが、地元の考え方を伝えられるよう実効性のあるものとしてほしい。」「民間委託開始後においても、各地元はもとより北海道全体の発展に繋がるよう、先を見据えた取り組み、関係自治体の一層の連携が重要。」といった御意見が上がりましたが、このたびの実施方針案を成案とし、公表することについて了承されたところでございます。
次に、2番目にございます、北海道内7空港特定運営事業等実施方針についてでございますが、この実施方針は、道内7空港について、各空港のマーケティング力の底上げ、航空ネットワークの充実等を図り、地域と連携した広域観光の振興を含め地域経済の活性化につなげる観点から、一体的な運営を行うため、その事業の概要等を定めたものでございます。
実施方針の公表時期と公表方法についてでございますが、本年3月29日16時以降、国土交通省航空局のホームページから4管理者分の実施方針と補足資料を一括して入手できるようにしてございます。また、道や旭川、帯広両市のホームページからも、それぞれ実施方針を入手できるよう、リンクを張って対応しております。
2ページ目をごらんください。
実施方針の内容についてでございますが、本事業の概要と運営権者の募集選定につきましては、詳細を資料3-2により御説明いたします。
まず、本事業の概要についてでございますが、事業期間については30年間とし、不可抗力による延長を含め、最長35年間までとする。事業方式について、国管理4空港については、着陸料収入などにより原則全ての費用を運営権者が負担する独立採算型となるが、地方管理3空港につきましては、公費負担を伴う混合型の制度設計といたしました。
運営権者から提案を求める事業について、本道の航空ネットワークの充実強化に関する事業、北海道の広域観光の振興に関する事業、地域との共生に関する事業の3点について、提案を求めることとしております。
運営権者の責任の履行確保に関する事項としては、4管理者共通化の枠組みによりモニタリングを実施すること、提案事項や要求水準を遵守しない事態が続いた場合に、4管理者全ての契約解除を念頭に対処できる包括的な仕組みや、管理者間における協議の場を構築することを定めております。
運営権対価等につきましては、まず、国管理4空港の場合、運営権者は、運営権対価一時金に加え、毎年度24億円を30年間にわたり運営権対価分割金として国に支払うこととなり、一時金の金額を提案により競うことから、最終的な運営権対価は720億円以上となります。
一方、混合型の地方管理3空港の場合は、各管理者が示す公的最大負担額の削減額について、空港ごとに提案を受けることとしております。
次に、運営権者の募集選定についてでございますが、有識者等で構成される審査委員会を国が代表して設置し、この審査委員会におきまして、7空港の提案内容を一体的に審査することとなります。
提案内容の審査は、第1次、第2次の2段階で行うこととなりますが、道内7空港の航空ネットワークの充実を図り、地域と連携した広域観光の振興を含めた地域経済の活性化に資する者を総合的に判断し、優先交渉権者を選定することとなります。
こうした手続を経た上で、空港運営委託の開始につきましては、この資料の想定スケジュールにありますとおり、平成32年1月ころに運営権者が7空港一体でのビル経営を開始した後、滑走路等の運営につきましては、平成32年度中に順次、移行していくこととなります。
資料3-1の2ページ目に戻っていただき、実施方針に係るその他の主要な事項について、御説明いたします。
まず、ビル施設事業者株式の譲り受け方法として、運営権者はビル施設等の事業開始までにビル施設事業者株主から株式を譲り受けることとなっており、管理者と株主との間で、譲渡予約契約を締結済みであることが、各実施方針に譲渡価格を含め示されているところでございます。
なお、参考としておりますが、既に売却済みでございます新千歳空港の北海道空港株式会社以外の札幌国際エアカーゴターミナルを含む七つの空港ビル会社等に係る道保有株式の譲渡予定額は、合計で約7億5000万円となってございます。
次に、少数株主枠の設置についてですが、管理者は、実施契約締結後、空港運営事業開始日前までの間に、運営権者が求めた場合、保有比率10%以内で株主の追加を行うことを一定の条件つきで承認することとなってございます。
運営権者への職員派遣につきましては、運営権者は、希望する場合には、管理者に対し空港運営事業に関連する職員の派遣を求めることができることとなってございます。
次に、協議会への参加についてでございますが、空港運営や空港周辺環境問題などに関する地元の協議会への参加が運営権者に義務づけられていることになってございます。
また、北海道内7空港の運営委託に向け、全体を通した現時点での想定スケジュールにつきましては、資料3-3をごらんください。
今後の対応についてでございますが、来月には募集要項の公表を予定しているなど、平成32年からの道内7空港一体での運営開始に向けて、着実な推進に取り組んでまいります。
 
(委員長) 本件に関し質疑等を求めたところ、梅尾要一委員から発言を求められ、同委員を指名。
 
(梅尾委員)
それでは私から数点、お聞きしたいと思います。
今御報告のとおり、3月29日に道内7空港の一括民間委託に関する実施方針が策定公表されました。新たに示された点も見受けられるところでありますので、以下御質問してまいりたいと思います。
まず、ビル施設事業者株式の売却収入について、お聞きをしたいと思います。
実施方針では、運営権者はビル施設等事業開始までに、ビル施設事業者株主から株式を譲り受けることとなっておりますけれども、今後、道が保有する旭川や帯広等の空港ビル会社株式の譲渡手続はどのように進められていかれようとしているのか、また、ただいま報告があった7億5000万円の株式売却収入をどのように活用する考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室参事)
ビル施設事業者株式の売却収入についてでございますが、道では、さきに保有していた北海道空港株式会社の株式を売却したところでありますが、そのほかにも委託対象となる空港の空港ビル会社6社とSIACTの株式を保有しており、これらの株式については、運営権者に対して直接売却することとなります。
売却の時期につきましては、運営権者選定後の平成31年度となる予定であり、売却収入については、北海道空港株式会社に係る株式売却収入24億円を財源として、昨年12月に設置した北海道航空振興基金に積み立て、道内の空港の機能強化及び道内外を結ぶ航空ネットワークの充実強化に活用してまいりたいと考えているところでございます。
 
(梅尾委員)
次に、少数株主枠の設置についてお尋ねしたいと思います。
実施方針では、少数株主枠として、運営権者が実施契約締結後、空港運営事業の開始までの間に、保有比率10%以内で株主の追加を求めた場合に、管理者は、これを一定の条件つきで承認するとのことでありますけれども、一定の条件とはどのようなものであるのか、また、どのような趣旨でこのような少数株主枠を設けることとしたのか、お聞かせいただきたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室長)
少数株主枠の設置についてでございますが、運営権者が実施契約締結後、空港運営事業を開始するまでの間に、いわゆる少数株主に追加することを管理者が承認する場合の条件といたしましては、当該少数株主が入札時の参加資格要件を満たすことなどに加え、入札に参加していた他の応募企業もしくはコンソーシアム構成員が少数株主として出資する場合には、優先交渉権者のいずれの構成員をも下回る出資比率とすることが条件とされたところでございます。
運営権者にとりましては、少数株主枠を設け、地元企業等に空港経営への参加を求めることで、地元経済界等との連携強化を図ることができるものと考えてございます。
また、この仕組みにより出資を行いました各企業においては、株主として空港運営に関与することとなり、道内7空港の一括民間委託を地元経済界と一体となって進め、本道の経済活性化につなげることに資するものとなると考えてございます。
 
(梅尾委員)
次に、職員派遣についてお尋ねしたいと思います。
このたびの実施方針では、運営権者が希望する場合には、管理者に空港運営事業に関連する職員の派遣を求めることができるとされております。
女満別空港における職員派遣について、道はどのように対応していくのか、お聞かせいただきたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室参事)
女満別空港における職員派遣についてでございますが、現在、道管理である女満別空港の管理事務所には道職員が常駐し、空港運営や設備の管理点検を行うなど、空港運営事業において主要な役割を担っています。
運営権者は、円滑な業務運営のため、みずから専門的な知識と経験を有する人材を確保することはもとより、一定期間の国や自治体からの職員派遣を含め、万全の体制を整えることとなっているところです。
道といたしましては、複数空港の一括運営という事情を踏まえ、安全安心を第一に考え、女満別空港の委託に当たり、運営権者から要請がある場合には、職員を派遣する必要があると考えているところでございます。
なお、派遣する場合の職員の職種、人数、期間等につきましては、競争的対話を通じて運営権者と協議することとなります。
 
(梅尾委員)
次に、公費の負担についてお尋ねをいたします。
実施方針では、地方管理3空港が運営を民間委託する場合、各管理者は公的最大負担額の削減額について、事業者から提案を受けるとのことでありましたけれども、女満別空港の場合、道は事業者にどの程度の最大負担額を提示し提案を求めることとなるのか、伺いたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室参事)
女満別空港の運営委託に係る公費負担についてでございますが、女満別空港の民間委託に当たっては、委託期間中を通じて収入を上回る費用が発生する見込みでありますことから、道が公費を支出する混合型のコンセッション方式をとることとし、このたびの実施方針に公費負担の上限額を示したところです。
負担上限額につきましては、道が継続して運営する場合に必要となる支出額から、空港ターミナルビルなど非航空系事業の収支の合算による収益の取り込み効果など、一括民間委託による効果がある程度確実に見込まれるものを差し引いて積算したものであり、設備更新に係る経費として委託期間を通じて総額約109億円、運営に係る経費として同様に総額約51億円、合計約160億円としたところです。
今後、道といたしましては、民間事業者が経営ノウハウや空港の成長から生ずる利益を活用することにより、より多くの公費負担削減の提案がなされることを期待しているところでございます。
 
(梅尾委員)
今の公費負担の削減ということについては、地元の各自治体を含め、道に対してまだ心配するところがあるとお聞きをしていますし、この対応については、今後十分にしっかりと対応していただけるようにお願いをしたいと思います。
次に、関連しますが、協議会への参加についてお伺いをしたいと思います。
実施方針では、運営権者に空港運営や空港周辺環境問題等に関する地元の協議会への参加を義務づけるとのことでありましたけれども、その狙いについてお伺いをしたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室参事)
地元の協議会への参加についてでございますが、道内7空港の一括民間委託を本道の活性化につなげるためには、民間委託後も長期にわたり、地元の意見を空港運営に反映させる仕組みを構築することが必要であります。
そのため、実施方針では、運営権者に対し、現在設置している地元の協議会等への参加に加え、空港所在自治体の提案に応じて、新たに地域観光の振興や各空港の利用促進等について協議を行う場をみずから設置し参加することと、国、道、空港所在自治体の提案により、本道の広域観光振興や7空港全体の利用促進等について協議を行う場をみずから設置し、参加することを義務づけたところでございます。
道としては、こうした仕組みの構築により、地元の意見が空港運営に十分に反映され、運営権者と地元の連携のもと、多くの観光客を呼び込み、それぞれの地域を周遊していただくことで、地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えてございます。
 
(梅尾委員)
前段の質問と協議会への参加については、非常に重要なところだと我々も認識していまして、民間経営の参加の早さ、それからノウハウの高さというのはこれは認めるのですが、不採算になった場合の身の引き方というのも民間事業者の非常に早いところであって、そういったことのないようにさまざまな仕掛けをされることは重々承知しているのですが、この辺はやはり協議会で今お話しされたようなことを十分に反映されて、運営権者もそれに応える仕組みというのをこれから細かく定めていかなければならない問題だと思っていますので、その点も考えていただいて、今後十分反映されるように努力をお願いしたいと思います。
次に、外国の空港運営会社の動向についてお伺いをしたいと思います。
最近、道内7空港の一括民間委託への参入を目指す企業の動きなどが報道されておりますけれども、具体的に外国の空港運営会社の名前もいくつか出てきているところであります。
こうした外国企業の動向について、道はどのように受けとめているのか、伺いたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室次長)
外国の空港運営会社の動向についてでございますが、道内7空港の一括民間委託につきましては、国際的な関心も高く、海外での空港運営に実績を有する企業が入札参加を検討しているとの報道があることは承知をいたしております。
道といたしましては、国内、海外を問わず、より多くの事業者に入札に参加していただき、広域観光の振興や人流・物流双方に係る道内航空ネットワークの充実強化などを通じ、道内7空港の一括民間委託が本道の活性化につながることとなる提案を期待しているところであり、審査を行っていく中で、すぐれた提案を行った意欲ある事業者を選定してまいりたい、そのように考えております。
 
(梅尾委員)
次に、審査方法についてお聞かせいただきたいと思います。
このたびの実施方針では、国が設置する審査委員会により、7空港の提案内容を一体的に審査し、優先交渉権者を選定することとなっておりますけれども、すぐれた提案を行った事業者をどのように審査するのか、具体的な方法が判然としないわけでありまして、道を初めとして、地元の意向が反映される審査評価の方法となるのか、お伺いをしたいと思います。
 
(空港運営戦略推進室長)
運営権者選定に係る審査の方法についてでございますが、このたびの実施方針では、1次、2次の2回、いずれも、有識者等で構成される審査委員会を国が代表して設置し、この審査委員会におきまして、7空港の提案内容を一体的に審査することとしております。
先行例におきましては、有識者に加え、県や市といった地元自治体からも審査委員会に参画しており、道といたしましては、こうした事例も参考としながら、国や空港管理者を初めとした関係自治体とも十分協議し、審査委員会の委員の構成や選定プロセスなどにおいて、地域の意思が最大限反映される審査の仕組みを構築することで、道内7空港の一括民間委託が地域の活性化につながるよう取り組んでまいります。
 
(梅尾委員)
最後に、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
このたび、実施方針が公表されたことで、道内7空港の一括民間委託の事業スキームが明らかになり、先ほど示されたスケジュールによれば、新年度に入り、いよいよ民間委託に向けた公募が始まることとなりますけれども、今後、道は、管理者である国、旭川市、帯広市や各空港の地元自治体とともに、一括民間委託の実現に向けて、どのように取り組んでいくのか、その決意を伺いたいと思います。
 
(空港戦略推進監)
今後の取り組みについてでございますが、今般、実施方針を公表し、道内7空港の一括民間委託に当たっての考え方や条件を具体的にお示ししたところであり、今後、募集要項を策定公表し、管理者との緊密な連携のもと、地元自治体を初めとする関係者の理解を深めながら、選定プロセスを進め、平成32年度の運営開始に向け着実に取り組んでまいる考えでございます。
道といたしましては、こうした取り組みにより道内7空港の一括民間委託の円滑な実現を図り、道内航空ネットワークを充実強化させることで、航空分野の成長を取り込み、道内外との人流・物流の拡大を広域観光の振興や北海道全体の活性化につなげてまいりたいと考えております。