令和元年第2回定例会(本会議)一般質問(7月3日)

2022.05.18


1.新千歳空港の整備促進について
2.自衛隊の体制維持強化について
3.防災対策について

 
1.新千歳空港の整備促進について
(梅尾議員)
通告に従いまして、順次質問をしてまいります。
1点目は、新千歳空港の整備促進についてであります。
令和の時代を迎えた今日、人、物、情報や文化の交流がグローバル化する中で、高速交通網の整備促進が急務となっており、とりわけ、空港の整備による国内外の航空ネットワークの充実や機能強化、さらには、空港利用者の利便性向上が最重要課題となっております。
このような中、新千歳空港の乗降客数は、国際線の需要の増加もあって、過去最高の2331万人を記録したところであります。また、新千歳空港は、道内7空港の運営の一括民間委託における中心的な役割を担うことが期待されております。
こうした状況を踏まえ、新千歳空港の整備促進を図るべきと考えますので、以下、数点、道としての見解を伺います。
まず、交通アクセスの充実についてであります。
現在、訪日外国人旅行者による北海道観光の人気などを背景に空港利用者が大幅に増加しており、今後も深夜・早朝便の利用者の増加が見込まれる中で、さらなる需要拡大に対応するためには、鉄道、バス、タクシーといった2次交通の輸送能力のさらなる強化など、空港アクセスの充実を図る必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
次に、道道泉沢新千歳空港線の整備についてであります。
平成25年に開通した道央道の新千歳空港インターチェンジと新千歳空港を結ぶ道道泉沢新千歳空港線は、現在、2車線で整備されておりますが、今後、国際線の需要の拡大に伴う交通量の増加への対応として、4車線化が必要と考えますが、見解を伺います。
また、新千歳空港から支笏湖方面へ行く場合、現在、混雑している千歳市街を通過しなければなりませんが、千歳市街の円滑な交通の確保や交通安全上からも、泉沢新千歳空港線を支笏湖方面に延伸し、新たなルートを整備することが有効と考えますが、あわせて見解をお伺いいたします。
2番目として、降雪時の就航率向上対策などについてお伺いをいたします。
大雪の影響で大量の欠航や遅延便が発生し、多くの滞留者によって混雑したこれまでの経験を踏まえ、さまざまな対策が講じられましたが、本年1月には同様の事態が発生したところであります。
北海道には冬期に魅力的な観光地が多く、新千歳空港においては、降雪等による運用の混乱を最小限に抑えることが、観光・経済振興にとって極めて重要でありますことから、除雪体制のさらなる強化など、降雪時の就航率向上に向けた取り組みや滞留者への対策がさらに必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
3番目に、空港の耐震性の強化についてであります。
新千歳空港は、年間を通して、地震災害時の緊急輸送等に対応した空港機能の確保と航空ネットワークの維持などに重要な役割を担っており、発災時における早期の定期民間航空機の安全運航を可能とするため、B滑走路など、耐震対策の整備促進を図っていく必要があると考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
次に、新千歳空港の整備予算の確保についてであります。
新千歳空港については、現在、発着便が集中する時間帯には、駐機場を往来する航空機の輻湊が発生するとともに、出入国審査や保安検査場、航空機カウンターの混雑が常態化しており、急速に増加している航空需要による運航の過密化や施設全体の狭隘化に対応するため、国際線ターミナル地域の再編を初めとした整備が進められております。
また、航空機の安全運航を確保し、安全、安心な空港運営を行うため、老朽化が進んでいる空港施設の更新、改良も、引き続き必要となっております。
新千歳空港は、北海道の玄関口として、北海道経済の振興と発展には欠かせない拠点空港でありますことから、民間委託後においても、こうした整備にかかわる予算の確保が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 
2.自衛隊の体制維持強化について
(梅尾議員)
次に、自衛隊の体制の維持強化についてでありますが、道内の自衛隊の体制の維持強化に関する認識と対応についてお伺いをいたします。
私たちが住んでいる北日本方面では、極東ロシアと、また、本州の中央部では、大陸から突出している朝鮮半島方面で韓国、北朝鮮と、そして、南西諸島方面では、中国、台湾と国境に接しておりますが、これらにおいては、現在も領土問題や海洋権益問題などを抱えております。
我が国の防衛を考えるに当たっては、常にこの不安定な3方面を念頭に置く必要があり、これらの安定化は極めて重要であると考えます。
このため、多くの国が平和と国際社会の安定に向けた外交努力を行っている中で、不透明な動きを見せている朝鮮半島方面や南西諸島方面の不安定要因に国家としてしっかりと対処するためには、北日本方面、すなわち北海道における戦略環境の安定を維持することが、我が国の安全保障にとって極めて重要な要件であると考えるわけであります。
そこで、我が国の防衛における北海道の役割について述べたいと思います。
我が国の防衛においては、我が国自身の防衛力の強化は言うまでもありませんが、強固な日米同盟も、欠かすことのできない重要な要素であります。
また、日米関係においては、ここ北海道が在日米軍の訓練を受け入れることにより、沖縄の負担軽減に寄与するとともに、日米同盟をより強固なものとする基盤を付与できているものと認識しております。これは、東アジア地域の安定化にも貢献できていると考えるわけであります。
また、グローバルな安全保障環境の改善のため、積極的平和主義のもと、北海道に駐屯する陸上自衛隊は、北海道の大地を道場として、精強で、いつ、いかなる事態にも即応できる部隊を錬成し、我が国を代表して、イラク人道復興支援活動や南スーダン国際平和協力業務、スマトラ沖やハイチにおける大規模地震に対する国際緊急援助活動などに対し、常に全国の自衛隊に先駆けて派遣され、これらの任務を立派に果たしてきているところであります。
さらには、東日本大震災を初め、熊本地震や胆振東部地震においても、北海道の陸上自衛隊は、直ちに陸上自衛官を被災地に派遣しておりますが、これらの緊急事態に的確に対応できるのも、陸上自衛隊が北海道において部隊を錬成し、緊急事態や派遣に備えているほか、各地域において、派遣された隊員や留守家族への支援を実施するなど、自衛隊に対する北海道民の理解と力強い支援によるものと確信をしております。
これらが可能となる背景には、北海道が、自衛隊、特に国土防衛の中核となる陸上自衛隊を創設当初から受け入れ、駐屯させるとともに、精強な部隊育成に必要となる広大な演習場や弾薬庫等を提供するなど、国の防衛施策に積極的に協力しつつ、約70年の長きにわたり、自衛隊と共存共栄するまちづくりを進めてきた事実があるからであります。
このように、北海道は、陸海空自衛隊の統合運用の拠点となる地域であり、特に、有形無形の防衛財産を有する北海道は、国土防衛や国際貢献活動等に任ずる陸上自衛隊にとってキーステーションとなる地域として、精強な陸上自衛隊の部隊が、国内外を問わず派遣できていると私は認識しており、北海道に十分な勢力の部隊を配置することは、我が国の安全保障にとって、極めて重要であると考えるわけであります。
このため、北海道に所在する陸上自衛隊の削減や部隊の統廃合による縮小は絶対に許すことはできず、広大な北海道においては、災害発生時における対応におくれが生じることや、人員不足により、道民を初めとする国民の生命や財産を守ることが極めて難しくなるとともに、安全保障環境の不安定化を招くことが予想されますことから、北海道においては、引き続き、各地域に自衛隊の配備が必要であるとともに、多様化する任務を遂行するために、隊員募集の強化や充足率の向上など、陸上自衛隊の体制強化が必要と考えるわけでありますが、知事の認識と対応についてお伺いをいたします。
本道における防衛上の訓練に関する認識と対応について、次にお伺いをいたします。
道内で実施される今年度の日米共同訓練に関しましては、平成31年度陸上自衛隊主要演習等の年度広報において、来年1月から3月の間にオスプレイが参加する訓練が予定されているほか、時期は未定でありますが、米軍と航空自衛隊の戦闘機による訓練が予定されていると公表されております。
米軍との共同訓練に関しましては、沖縄県の負担軽減を目的とするもののほか、日米の共同対処能力を高めるなど、日本の防衛上、非常に重要な訓練であると考えますが、日米共同訓練に関する認識と対応についてお伺いをいたします。

3.防災対策について
(梅尾議員)
次に、防災対策についてであります。
北海道胆振東部地震における自衛隊の災害派遣活動に対する認識と対応についてお伺いをいたします。
昨年9月に発生した北海道胆振東部地震は、大規模地震とともに、全道域で停電となるブラックアウトをもたらしました。この甚大な災害に直面し、道や市町村以外にも、警察、消防、自衛隊など、さまざまな関係機関により災害応急対応が実施され、とりわけ、自衛隊は、道からの派遣要請に基づき、多くの隊員によって、人命救助を初め、給水や入浴の支援、さらには、道路の啓開、物資の輸送といった、幅広い分野で活動が行われました。
そこで、改めて、今回の自衛隊の活動に対する認識や評価、また、連携強化を初め、協定の未締結市町村への締結促進など、今後の対応についてお伺いをいたします。
次に、道の危機対策支援員の活動と今後の対応についてお伺いをいたします。
退職自衛官は、防災対策全般に関する専門的知識や経験を有しており、災害発生時の対応のみならず、防災訓練などにそのノウハウを生かすことは、地域の防災力向上につながるものと考えるわけであります。
道では、常勤で勤務をする退職自衛官のほかに、特別職非常勤として、6名の北海道危機対策支援員を任用していると承知しており、その活躍ぶりは高い評価を受けておりますが、その活動内容と今後の対応についてお伺いをいたします。
最後に、退職自衛官の道内の市町村の活用についてであります。
北海道胆振東部地震を初め、先月は山形県沖で地震があるなど、近年、全国的に大規模災害が頻発しており、いつ起こるかわからない災害に対し、市町村の職員の災害対応能力の向上が求められると考えます。
そのため、退職自衛官が持つノウハウを利用するため、道内の市町村でも退職自衛官の任用はふえてきていると承知しております。しかし、退職自衛官の任用形態の半数以上が非常勤であり、また、幹部クラスに集中しております。
そこで、現場で活躍した下士官クラスの方々にも任用の範囲を拡大することが、北海道全体の防災力の向上につながるものと考えるわけでありますが、道の取り組みについてお伺いをし、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
 
(鈴木知事)
梅尾議員の質問にお答えをいたします。
最初に、新千歳空港の整備についてでありますが、本道経済が力強く発展していくためには、海外の成長力を取り込んでいくことが必要であり、新千歳空港は、人流、物流を呼び込むための北海道のゲートウエーとなる重要な拠点空港であります。
空港の整備は、これまでも国により着実に進められてきておりますが、民間委託後においては、空港運営事業者が、滑走路など基本施設やターミナルビルの更新を行うこととなります。
道といたしましては、今後も、引き続き、国が行う誘導路の複線化など機能向上を図る事業はもとより、民間委託後に運営事業者が行う滑走路等の維持補修や耐震性の向上といった事業についても、必要な予算が確保されるよう、新千歳空港の設置管理者である国に求めてまいります。
次に、自衛隊の体制についてでありますが、本道における自衛隊は、国際情勢が不透明な中、国防を担うことはもとより、大規模災害時などには、人命の救命や災害復旧において、なくてはならない組織であると認識をしております。
特に、先般の胆振東部地震におけるさまざまな支援や、雄武町での林野火災の消火活動などにも献身的な支援をいただき、本道の防災に大きな役割を担っていると考えております。
これらに加え、地域における防災訓練や地域の活性化にも積極的に貢献をいただいており、道内の市町村からも、高く評価をされているところであります。
私といたしましては、こうした自衛隊の重要な役割を踏まえ、市町村や関係機関と連携協力しながら、本道の有する良好な訓練環境を提供するとともに、自衛隊の体制や機能が強化されるよう、引き続き国に強く要望してまいります。
最後に、日米共同訓練についてでありますが、防衛大綱において、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさと不確実性を増しているとされる国際情勢にあって、私といたしましては、自衛隊が行う訓練は、地域の安定化を図るために大変重要であるものと認識しているところであります。
こうした中、その一環で行われる日米共同訓練が本道で実施される場合においては、道民の皆様の安全、安心の確保が前提であると考えておりまして、実施に当たっては、道民生活に不安を与え、支障を来すことがないよう、国に対し、十分な説明と最大限の配慮を求めてまいる考えであります。
なお、その他の御質問につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
以上でございます。
 
(総合政策部長兼交通企画監)
新千歳空港の整備に関し、まず、空港への交通アクセスの充実についてでございますが、新千歳空港の利用者数が急増する中、空港機能の強化や利便性の向上を図り、利用者の方々の満足度を高め、さらなる新千歳空港の利用に結びつけていくためには、空港アクセスの充実は重要な課題と考えてございます。
JR北海道では、快速エアポートの増便を来年春に計画してございますが、道におきましても、これまで、交通事業者や経済界等との連携のもと、深夜到着便に対応した空港連絡バスの実証運行や早朝運行の実現などに取り組んできてございます。
道といたしましては、今後とも、交通事業者等と連携をし、多様な交通モードの連携による2次交通の充実が図られるよう、積極的に取り組んでまいります。
次に、降雪時の対策についてでございますが、新千歳空港におきましては、大雪による欠航や遅延対策として、凍結防止剤散布車両の増強によります除雪体制の強化や、南側誘導路の整備などが進められてございます。
また、平成28年12月に発生した大雪による混乱を受けて、道も参画してございます新千歳空港利用者利便向上協議会など、関係者によります対策会議が開催をされ、旅客滞留対策として、メーリングリストによる関係者間の情報共有ですとか、JR札幌駅や地下鉄大通駅への新千歳空港航空機運航情報表示モニターの設置などの取り組みが行われたところでございます。
道といたしましては、今後とも、降雪時における航空機の安全性や定時性のさらなる確保に向け、除雪体制の強化を国に対して要望してまいりますほか、交通・物流事業者を初め、経済界や行政機関、学識経験者から成る北海道交通・物流連携会議の情報共有・対応強化ワーキンググループにおきまして、交通情報の提供のあり方などについて引き続き検討を進めますとともに、民間委託後の空港運営事業者を加えた関係機関と情報共有を行うなど、さらなる連携に努めてまいります。
最後に、空港における耐震対策についてでございますが、東日本大震災以降、空港施設につきましては、地震に強い空港づくりに向け、防災・減災対策の強化が進められており、新千歳空港におきましても、耐震化事業といたしまして、これまで、誘導路のアンダーパスの補強工事などが実施されたほか、平成24年度からはA滑走路及び誘導路の液状化対策が実施され、現在はB滑走路の対策工事が進められてございます。
道といたしましては、今後も、より多くの利用者の方々の増加が見込まれる新千歳空港の安定的な運用は、本道の航空ネットワークを支える上で極めて重要な課題であり、利用者の方々の安全、安心及び利便性の確保を図る観点から、空港耐震性の強化について、引き続き国に要望してまいります。
以上でございます。
 
(建設部長)
新千歳空港の整備促進に関し、道道泉沢新千歳空港線の整備についてでございますが、新千歳空港インターチェンジと新千歳空港を結ぶ区間は、4車線で都市計画決定がなされているところでありますが、現状では、交通量が少ないために、2車線で供用しているところであります。
また、支笏湖方面へ延伸する区間の整備につきましては、新千歳空港から支笏湖方面への短絡ルートとなりまして、観光客の利便性向上とともに、千歳市街地の交通環境改善などの効果が期待されるものの、道路の新設工事となりまして、多額の費用や用地取得の難航が見込まれているところでございます。
道といたしましては、当該路線は、新千歳空港と新千歳空港インターチェンジや千歳臨空工業団地を結びまして、空港へのアクセスや地域産業の振興を支える重要な路線と考えておりますことから、引き続き、地元や関係機関との協議を行いながら、事業化に向けた検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
 
(総務部危機管理監)
防災対策に関し、まず、胆振東部地震における自衛隊の活動についてでありますが、このたびの地震発生後、陸上自衛隊北部方面総監部には、直ちに道災害対策本部にリエゾンを派遣いただいたほか、現地のヘリコプターから、被災状況の映像をリアルタイムで提供していただいたところであります。
また、被災地におきましては、39日間にわたり、延べ約20万人の隊員に加え、航空機や艦船が出動し、人命の救助を最優先としながら、道路啓開や物資輸送、給水や入浴といった生活支援など、幅広くきめ細やかな支援をいただきました。
このたびの災害においては、日ごろの訓練や有する装備により、さまざまな事態に対処可能な自衛隊が、道や市町村との災害に関する協定に基づき、災害に対するすぐれた能力を十分に発揮されることが重要であると改めて認識したところであります。
道としましては、いまだ協定を結んでいない市町村に締結を働きかけるなど、今後とも、自衛隊との連携強化に取り組んでまいります。
次に、道の危機対策支援員についてでありますが、道では、防災対策に関する実践的経験かつ専門的な知識を有するかつての自衛隊幹部を、平成28年度から危機対策支援員として任用しており、自然災害の発生が見込まれる地域に派遣するほか、災害が発生した場合には、現地の情報収集や自衛隊との連絡調整、初動対応の助言などを行っていただいております。
平成28年の南富良野町などでの大雨災害を初め、昨年の胆振東部地震におきましても、厚真町、安平町及びむかわ町で、6名の支援員が延べ36日間にわたり、市町村長へのアドバイスや自衛隊との調整役として活躍していただくなど、支援員には大きな役割を担っていただきました。
道としましては、支援員を通じた自衛隊との連携強化や支援員の災害に対する知識や経験は、道や市町村の危機対策にとって大変重要であると考えており、今後とも、支援体制の維持強化について、自衛隊と協議をしてまいる考えであります。
次に、市町村における退職自衛官の活用についてでありますが、自衛官を退職後に職員として任用している自治体は、道内では、46市町村で58名、このうち、常勤職員は22名となっており、平常時には、主に防災訓練の企画立案や地域の防災計画の作成を行うほか、災害時におきましては、自衛隊との連絡調整や、経験に基づく市町村長へのアドバイスなど、防災業務に従事しているとお聞きしております。
道としましても、退職自衛官は防災対策に精通していると高く評価をしており、市町村の防災力の強化に向けて、自衛隊から広く人材情報をお聞きするほか、道や先行市町村における実績を周知するなど、市町村のニーズに合った採用が可能となるよう支援するとともに、国に対して、支援制度の拡充を求めてまいります。
以上でございます。