平成25年定例会・予算特別委員会③
2013.12.09
平成25年定例会・予算特別委員会
① 第2回定例会予算特別委員会(総務部)
一 防災対策について
② 第2回定例会予算特別委員会(総合政策部)
一 新千歳空港の24時間運用について
③ 第4回定例会予算特別委員会(総合政策部)12月9日
一 黒竜江省との国際交流の推進について
平成25年第4回定例会・予算特別委員会(総合政策部)12月9日
一 黒竜江省との国際交流の推進について
(一)黒竜江省とのこれまでの交流の成果について
(梅尾委員)
まず1点目として、黒竜江省とのこれまでの交流の成果についてということであります。
道では、これまで、6カ国8地域と友好交流提携などを結び、教育や文化、スポーツ、さらには、経済交流など、幅広い分野にわたって国際交流を進められてきたところであります。今回の質問では、特に、中国黒竜江省との交流について伺ってまいりたいというふうに思います。
黒竜江省には、先月、私たち道議会議員団も訪問させていただきまして、黒竜江省政府やハルピン師範大学などへの表敬訪問やレセプション―師範大学では、日本語授業を見学させていただいたり、学生の皆さんと交流を図るなどしてまいりました。おかげさまで、相互交流、友好の輪はしっかりと深まったものと認識をしているところであります。
「人は歴史をつくり、歴史は人をつくる」という言葉がありますが、人の交流による稲作の技術指導がきっかけとなって、黒竜江省との交流が始まっているわけでありまして、正式な友好提携を締結以来、これまで30年近くが経過し、道においては、今お話ししたように、幅広い分野において、さまざまな交流が行われてきたところであります。
そこで、この30年で先人が本当に苦労して築いてきた交流の成果について、まずお聞かせをいただきたいというふうに思います。
まず1点目として、黒竜江省とのこれまでの交流の成果についてということであります。
道では、これまで、6カ国8地域と友好交流提携などを結び、教育や文化、スポーツ、さらには、経済交流など、幅広い分野にわたって国際交流を進められてきたところであります。今回の質問では、特に、中国黒竜江省との交流について伺ってまいりたいというふうに思います。
黒竜江省には、先月、私たち道議会議員団も訪問させていただきまして、黒竜江省政府やハルピン師範大学などへの表敬訪問やレセプション―師範大学では、日本語授業を見学させていただいたり、学生の皆さんと交流を図るなどしてまいりました。おかげさまで、相互交流、友好の輪はしっかりと深まったものと認識をしているところであります。
「人は歴史をつくり、歴史は人をつくる」という言葉がありますが、人の交流による稲作の技術指導がきっかけとなって、黒竜江省との交流が始まっているわけでありまして、正式な友好提携を締結以来、これまで30年近くが経過し、道においては、今お話ししたように、幅広い分野において、さまざまな交流が行われてきたところであります。
そこで、この30年で先人が本当に苦労して築いてきた交流の成果について、まずお聞かせをいただきたいというふうに思います。
(国際課長)
黒竜江省との交流の成果についてでありますが、黒竜江省とは、昭和55年から始まった、北海道黒竜江省科学技術交流協会による寒冷地水稲栽培技術の指導がきっかけとなりまして、昭和61年に、北海道と黒竜江省が友好提携議定書を締結して以降、稲作栽培の技術指導、植樹活動などの農林業、美術展や伝統楽器演奏などの芸術文化、カーリングなどの冬季スポーツといった、多くの分野で交流の実績を積み重ねてきたところでございます。
その結果、水稲栽培技術の指導により、同省の米の生産量が大幅に増加したことや、植樹活動で現地の緑化が進んでいることなど、こうした地道な交流は、黒竜江省の方々から高く評価されていると認識しております。
また、道議会や民間の皆様に御協力をいただきながら、5年ごとに、交流推進のための覚書の調印や記念事業を通じて、友好のきずなを深めてきたほか、道職員の省政府への派遣、国際交流員の受け入れなど、人的な交流も進めてきたところでございまして、道としましては、今後も、これまで培ってきた信頼関係を醸成しながら、交流の深化に努めてまいる考えでございます。
黒竜江省との交流の成果についてでありますが、黒竜江省とは、昭和55年から始まった、北海道黒竜江省科学技術交流協会による寒冷地水稲栽培技術の指導がきっかけとなりまして、昭和61年に、北海道と黒竜江省が友好提携議定書を締結して以降、稲作栽培の技術指導、植樹活動などの農林業、美術展や伝統楽器演奏などの芸術文化、カーリングなどの冬季スポーツといった、多くの分野で交流の実績を積み重ねてきたところでございます。
その結果、水稲栽培技術の指導により、同省の米の生産量が大幅に増加したことや、植樹活動で現地の緑化が進んでいることなど、こうした地道な交流は、黒竜江省の方々から高く評価されていると認識しております。
また、道議会や民間の皆様に御協力をいただきながら、5年ごとに、交流推進のための覚書の調印や記念事業を通じて、友好のきずなを深めてきたほか、道職員の省政府への派遣、国際交流員の受け入れなど、人的な交流も進めてきたところでございまして、道としましては、今後も、これまで培ってきた信頼関係を醸成しながら、交流の深化に努めてまいる考えでございます。
(梅尾委員)
今お話があったとおり、この三十有余年にわたる黒竜江省との交流の歴史というのは、多くの人々がつくってきた歴史であって、その中で、次世代につなぐべく大事な人材も育ててきた歴史だったというふうにも私は考えております。
私は、昭和55年当時、千歳農協にいましたが、中国がビザをおろすのがなかなか難しくて、酪農実習に来るといった日から、1カ月、2カ月もおくれて、やっと実習生が来るという時代でありました。来るにしても、中国では、将来、重要なポストにつくであろう人を選んで、酪農実習のほか―私は、千歳で、酪農実習に来られる窓口の事務局を担当しておりまして、非常に苦労がありましたが、そういうものを積み重ねながら、今お話があったように、人的交流から、教育、文化、スポーツ、そして経済の交流と、その時代時代に沿った交流が続いてきたと確信をしておりまして、中国であっても、他国であっても、国際交流は大事なことであろうと私は思います。
国と国が気まずい関係にあっても、民間外交によって融和が保たれるということも、歴史には幾度もあったわけでありまして、これからも、そのことを基調にしながら、交流を続けていかなければならないという精神を私は持っているわけであります。
どうぞ、北海道においても、これからも交流の大切さを十分踏まえて進めていっていただきたいというふうに思うわけであります。
今お話があったとおり、この三十有余年にわたる黒竜江省との交流の歴史というのは、多くの人々がつくってきた歴史であって、その中で、次世代につなぐべく大事な人材も育ててきた歴史だったというふうにも私は考えております。
私は、昭和55年当時、千歳農協にいましたが、中国がビザをおろすのがなかなか難しくて、酪農実習に来るといった日から、1カ月、2カ月もおくれて、やっと実習生が来るという時代でありました。来るにしても、中国では、将来、重要なポストにつくであろう人を選んで、酪農実習のほか―私は、千歳で、酪農実習に来られる窓口の事務局を担当しておりまして、非常に苦労がありましたが、そういうものを積み重ねながら、今お話があったように、人的交流から、教育、文化、スポーツ、そして経済の交流と、その時代時代に沿った交流が続いてきたと確信をしておりまして、中国であっても、他国であっても、国際交流は大事なことであろうと私は思います。
国と国が気まずい関係にあっても、民間外交によって融和が保たれるということも、歴史には幾度もあったわけでありまして、これからも、そのことを基調にしながら、交流を続けていかなければならないという精神を私は持っているわけであります。
どうぞ、北海道においても、これからも交流の大切さを十分踏まえて進めていっていただきたいというふうに思うわけであります。
(二)日中情勢を踏まえた今後の対応について
(梅尾委員)
次に、私は、そのような、地方と地方、人と人との強いつながりを非常に大事に思っているわけでありますが、今の日中情勢を踏まえて、今後の対応を含め、お聞かせいただきたいと思います。
先ほど、黒竜江省とのこれまでの交流の経過と成果について答弁をいただきました。黒竜江省とは、昭和61年の友好提携を契機に、お互いの距離を近づけながら、さまざまな分野で両地域の交流を進めてきたわけであります。
しかしながら、尖閣諸島問題に端を発して、最近では、中国による航空識別圏の一方的な設定等々、非常に憂慮すべき状況が見受けられるわけでありまして、日中間の関係悪化は、我々地方レベルの交流にまでも影響を及ぼしているものと、私は非常に懸念をしているところであります。
また、今年6月、北京を訪問した韓国の朴大統領は、中国の習近平国家首席との会談の席で、伊藤博文元首相を暗殺した安重根の記念碑を、暗殺の現場となったハルビン駅に設置することを要請したことは御承知のとおりであります。
さらに、11月18日には、朴大統領は、訪韓した中国の楊国務委員に、計画がうまく進んでいると謝意を示しました。これを受けて、中国の外交部も、安重根を、歴史上著名な抗日義士で、中国でも尊敬されているとして、記念碑設置にかかわる作業を進めることを表明したわけであります。
このことを受けて、我が国では、官房長官が、記者会見で、これまでの政府見解をもとに、こうした中韓対応に遺憾の意を示しております。
私は、黒竜江省への石碑設置が行われた場合、本道との友好提携関係に非常に悪影響が生じてくるのでないかという懸念を持っているわけでありまして、現在の日中情勢を踏まえて、今後、黒竜江省との交流がどうなっていくのか、心配をされているところでありますので、今後の対応について、ぜひ、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
次に、私は、そのような、地方と地方、人と人との強いつながりを非常に大事に思っているわけでありますが、今の日中情勢を踏まえて、今後の対応を含め、お聞かせいただきたいと思います。
先ほど、黒竜江省とのこれまでの交流の経過と成果について答弁をいただきました。黒竜江省とは、昭和61年の友好提携を契機に、お互いの距離を近づけながら、さまざまな分野で両地域の交流を進めてきたわけであります。
しかしながら、尖閣諸島問題に端を発して、最近では、中国による航空識別圏の一方的な設定等々、非常に憂慮すべき状況が見受けられるわけでありまして、日中間の関係悪化は、我々地方レベルの交流にまでも影響を及ぼしているものと、私は非常に懸念をしているところであります。
また、今年6月、北京を訪問した韓国の朴大統領は、中国の習近平国家首席との会談の席で、伊藤博文元首相を暗殺した安重根の記念碑を、暗殺の現場となったハルビン駅に設置することを要請したことは御承知のとおりであります。
さらに、11月18日には、朴大統領は、訪韓した中国の楊国務委員に、計画がうまく進んでいると謝意を示しました。これを受けて、中国の外交部も、安重根を、歴史上著名な抗日義士で、中国でも尊敬されているとして、記念碑設置にかかわる作業を進めることを表明したわけであります。
このことを受けて、我が国では、官房長官が、記者会見で、これまでの政府見解をもとに、こうした中韓対応に遺憾の意を示しております。
私は、黒竜江省への石碑設置が行われた場合、本道との友好提携関係に非常に悪影響が生じてくるのでないかという懸念を持っているわけでありまして、現在の日中情勢を踏まえて、今後、黒竜江省との交流がどうなっていくのか、心配をされているところでありますので、今後の対応について、ぜひ、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
(総合政策部長)
日中情勢を踏まえた、黒竜江省との交流の今後の対応についてでございますが、ただいま委員から御指摘のございました、韓国大統領の中国政府への要請によりまして、中国黒竜江省のハルビン駅に朝鮮独立運動家の石碑を設置する計画が、中国、韓国の政府間で進められているとの報道があることにつきましては、承知いたしているところでございます。
これに対しまして、外務省では、石碑の建設が進められているということについて、政府としては懸念を有しており、日韓関係のためにもならないと考えている、我が国の考え方は、これまでも、韓国、中国の両政府に伝えてきていると公表されているところでございます。
いずれにいたしましても、地方レベルの立場から黒竜江省との間で培ってきた友好交流の輪を、これからも閉ざすことはなく、今後も、若い世代の交流や、経済、環境、科学技術の分野など、多岐にわたる交流を促進することによりまして、両地域の融和を図っていくことが重要であると考えておりまして、道といたしましては、今後も、国からの情報収集を図りながら、状況を注視してまいりたいと考えております。
日中情勢を踏まえた、黒竜江省との交流の今後の対応についてでございますが、ただいま委員から御指摘のございました、韓国大統領の中国政府への要請によりまして、中国黒竜江省のハルビン駅に朝鮮独立運動家の石碑を設置する計画が、中国、韓国の政府間で進められているとの報道があることにつきましては、承知いたしているところでございます。
これに対しまして、外務省では、石碑の建設が進められているということについて、政府としては懸念を有しており、日韓関係のためにもならないと考えている、我が国の考え方は、これまでも、韓国、中国の両政府に伝えてきていると公表されているところでございます。
いずれにいたしましても、地方レベルの立場から黒竜江省との間で培ってきた友好交流の輪を、これからも閉ざすことはなく、今後も、若い世代の交流や、経済、環境、科学技術の分野など、多岐にわたる交流を促進することによりまして、両地域の融和を図っていくことが重要であると考えておりまして、道といたしましては、今後も、国からの情報収集を図りながら、状況を注視してまいりたいと考えております。
(梅尾委員)
何度も繰り返して恐縮ですが、30年の歴史の重みというものや、本当に苦労されて、礎となってこられた先人の方々の思いを考えるときに、これからも次の世代に継いでいかなければならない使命を私たちは持っているというふうに思っていまして、国対国の反日感情というか、そういうものが、地方の我々の交流にも大きく影響することが今後あってはならないと私は思うわけでありまして、北海道としても、日本政府に対して、何らかの機会に、地方の国際交流の重要性、大切さを訴えていくときがいずれ来るのではないかと思います。
ぜひ、皆さんにおかれても、知事におかれても、そういったことを頭に置いていただいて、国への要請活動等々の機会が来たときには、速やかにそういった対応をとっていただきますように、心からお願いをさせていただいて、私の質問を終わりたいというふうに思います。
ありがとうございました。
何度も繰り返して恐縮ですが、30年の歴史の重みというものや、本当に苦労されて、礎となってこられた先人の方々の思いを考えるときに、これからも次の世代に継いでいかなければならない使命を私たちは持っているというふうに思っていまして、国対国の反日感情というか、そういうものが、地方の我々の交流にも大きく影響することが今後あってはならないと私は思うわけでありまして、北海道としても、日本政府に対して、何らかの機会に、地方の国際交流の重要性、大切さを訴えていくときがいずれ来るのではないかと思います。
ぜひ、皆さんにおかれても、知事におかれても、そういったことを頭に置いていただいて、国への要請活動等々の機会が来たときには、速やかにそういった対応をとっていただきますように、心からお願いをさせていただいて、私の質問を終わりたいというふうに思います。
ありがとうございました。