平成23年定例会・予算特別委員会
2011.05.13
平成23年定例会・予算特別委員会
① 第2回定例会予算特別委員会(建設部)
一 空港民営化について
② 第2回定例会予算特別委員会(農政部)
一 環境保全型農業直接支援対策について
二 新技術を活用した高度化農業の推進について
一 空港民営化について
② 第2回定例会予算特別委員会(農政部)
一 環境保全型農業直接支援対策について
二 新技術を活用した高度化農業の推進について
① 第2回定例会予算特別委員会(建設部)
○梅尾要一委員
私は、千歳市選出の梅尾でございます。何分、1期生でありまして、初めての質問ということで、頑張ってやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 早速、質問に入らせていただきたいと思いますが、空港の民営化についてということで質問をさせていただきます。 空港運営のあり方に関する検討会についてであります。 国では、現在、国管理空港の上下一体化や民間委託、民営化などを検討するため、空港運営のあり方に関する検討会を設置し、7月をめどに検討を進めており、知事も委員に就任をされて、自治体から、ただ一人、この検討会に参加をしていらっしゃいます。 そこで伺いたいのですが、私の地元・千歳には、北海道を牽引する新千歳空港があり、知事が提唱している北東アジア・ターミナル構想では、新千歳空港は一大拠点と位置づけられております。 また、平成22年3月に道が策定した空港活性化ビジョンでは、空港を民営化したり上下を一体化するなどの考え方は想定されていないというふうに考えているところであります。 加えて、道では、この検討会に関して、国管理空港等の所在自治体等を対象に説明会を開催し、また、自治体や空港ビルを訪問して、意見などを聴取していると承知はしておりますけれども、北海道として、空港の民営化について、どのようなスタンスで臨まれようとしているのか、まず、所見をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○武田建設部長
空港運営についてでございますが、広大な面積を有する本道においては、各空港は、本道の観光振興や経済の活性化、地域生活において大変重要な役割を果たしており、これらの空港により結ばれたネットワークを確保していくことが不可欠と考えております。 また、空港運営の見直しにおいては、空港が本来有する航空ネットワーク機能や利用者へのサービス水準、地域の核としての機能を低下させないことが最も重要であると考えているところでございます。 このため、まず、空港が持つ公共性や公益性、地域における空港の機能を確保することを基本としつつ、民間の知恵などをどのように活用していくかという視点も必要であると考えております。 以上でございます。
空港運営についてでございますが、広大な面積を有する本道においては、各空港は、本道の観光振興や経済の活性化、地域生活において大変重要な役割を果たしており、これらの空港により結ばれたネットワークを確保していくことが不可欠と考えております。 また、空港運営の見直しにおいては、空港が本来有する航空ネットワーク機能や利用者へのサービス水準、地域の核としての機能を低下させないことが最も重要であると考えているところでございます。 このため、まず、空港が持つ公共性や公益性、地域における空港の機能を確保することを基本としつつ、民間の知恵などをどのように活用していくかという視点も必要であると考えております。 以上でございます。
○梅尾要一委員
今の答弁の中で、私からすれば、幾つも重要で重たい考え方が示されたというふうに認識をいたしました。 特に、空港機能をさまざまな面で低下させない、それから、空港機能を確保するという、このことが、先ほどお話しした北東アジア・ターミナル構想にしても、空港活性化ビジョンにしても、24時間の枠拡大にしても、取り組む上で、重要なスタンスだというふうに私は思っております。 ここに一つ加えていただきたいのですが、「まず、空港が持つ公共性や公益性、地域における空港の機能を確保することを基本としつつ」とあるのですが、私は、やっぱり、ここに「地域における空港の機能と対策を確保しつつ」と、「対策」という言葉を加えていくべきでないかと感じたところです。 以下、次の質問に移る中で、その対策の必要性をお話ししていきたいと思いますので、ぜひとも、よろしくお願いをしたいと思います。 2番目でありますけれども、新千歳空港の課題についてということであります。 御承知のように、新千歳空港に近接する防衛省の千歳基地は、戦闘機部隊である第2航空団が所在する実戦基地であります。日夜、国籍不明機に対する緊急発進などの対処行動を実施しており、防衛上の要所として重要な防衛施設であります。 新千歳空港は、そのような基地と隣接しており、防衛上の制約があることは御承知のとおりであります。 現在、住宅防音工事などの環境対策については、国土交通省と防衛省との協議に基づき、防衛省が実施をしているわけでありまして、さらに、これまでも、本道の活性化のために、騒音の過重な負担を受けてきているにもかかわらず、滑走路などの基本施設の建設費の一部を地元自治体が負担している経緯があります。また、駐車場についても、地元観光連盟が一部を運営しているわけであります。 こうしたことが、民営化により、どうなるのか、今までどおりの取り扱いが継続されるのか、地元の負担増につながらないかなど、地元自治体や住民は大きな不安を抱えているのが現状であります。 空港の民営化等について議論するに当たって、このような、防衛省と共存する特殊な空港である新千歳空港の固有の課題があることについて、北海道としてどのように考えているのか、御所見をお伺いしたいと思います。
今の答弁の中で、私からすれば、幾つも重要で重たい考え方が示されたというふうに認識をいたしました。 特に、空港機能をさまざまな面で低下させない、それから、空港機能を確保するという、このことが、先ほどお話しした北東アジア・ターミナル構想にしても、空港活性化ビジョンにしても、24時間の枠拡大にしても、取り組む上で、重要なスタンスだというふうに私は思っております。 ここに一つ加えていただきたいのですが、「まず、空港が持つ公共性や公益性、地域における空港の機能を確保することを基本としつつ」とあるのですが、私は、やっぱり、ここに「地域における空港の機能と対策を確保しつつ」と、「対策」という言葉を加えていくべきでないかと感じたところです。 以下、次の質問に移る中で、その対策の必要性をお話ししていきたいと思いますので、ぜひとも、よろしくお願いをしたいと思います。 2番目でありますけれども、新千歳空港の課題についてということであります。 御承知のように、新千歳空港に近接する防衛省の千歳基地は、戦闘機部隊である第2航空団が所在する実戦基地であります。日夜、国籍不明機に対する緊急発進などの対処行動を実施しており、防衛上の要所として重要な防衛施設であります。 新千歳空港は、そのような基地と隣接しており、防衛上の制約があることは御承知のとおりであります。 現在、住宅防音工事などの環境対策については、国土交通省と防衛省との協議に基づき、防衛省が実施をしているわけでありまして、さらに、これまでも、本道の活性化のために、騒音の過重な負担を受けてきているにもかかわらず、滑走路などの基本施設の建設費の一部を地元自治体が負担している経緯があります。また、駐車場についても、地元観光連盟が一部を運営しているわけであります。 こうしたことが、民営化により、どうなるのか、今までどおりの取り扱いが継続されるのか、地元の負担増につながらないかなど、地元自治体や住民は大きな不安を抱えているのが現状であります。 空港の民営化等について議論するに当たって、このような、防衛省と共存する特殊な空港である新千歳空港の固有の課題があることについて、北海道としてどのように考えているのか、御所見をお伺いしたいと思います。
○高橋空港港湾局長
空港の運営統合についてでありますが、本検討会においては、これまで学識経験者などからヒアリングが行われ、空港間競争を重視し、空港ごとに民営化すべきという意見や、ネットワークとしての価値を高めるなどの観点から、複数空港の一括管理の可能性に言及した意見など、さまざまな考え方が示されたところでございます。 本道においては、空港の規模や管理者が異なるさまざまな空港が混在しておりますが、それぞれの空港は、相互にネットワークで結ばれ、医療を初め、地域住民の生活の足として、また、道内の経済活動を支える交通基盤として、重要な役割を担っているところでございます。 このため、これらの既存のネットワークを確保し、今後、道内の各空港のさらなる活性化を図るため、道内空港の一体運営など、さまざまな観点から検討してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
空港の運営統合についてでありますが、本検討会においては、これまで学識経験者などからヒアリングが行われ、空港間競争を重視し、空港ごとに民営化すべきという意見や、ネットワークとしての価値を高めるなどの観点から、複数空港の一括管理の可能性に言及した意見など、さまざまな考え方が示されたところでございます。 本道においては、空港の規模や管理者が異なるさまざまな空港が混在しておりますが、それぞれの空港は、相互にネットワークで結ばれ、医療を初め、地域住民の生活の足として、また、道内の経済活動を支える交通基盤として、重要な役割を担っているところでございます。 このため、これらの既存のネットワークを確保し、今後、道内の各空港のさらなる活性化を図るため、道内空港の一体運営など、さまざまな観点から検討してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○梅尾要一委員
時間がありませんので、次に移ります。 民営化の費用負担についてということであります。 民営化の検討に当たっては、空港ごとに、基本施設及び空港ビルに対する継続的な維持管理、施設更新に係る膨大な費用をだれが負担し、その投資をどのように回収することができるのか、地方自治体の負担は生じないのか、破綻した場合にはだれが責任を持つのかということが担保される必要があると私は思いますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
時間がありませんので、次に移ります。 民営化の費用負担についてということであります。 民営化の検討に当たっては、空港ごとに、基本施設及び空港ビルに対する継続的な維持管理、施設更新に係る膨大な費用をだれが負担し、その投資をどのように回収することができるのか、地方自治体の負担は生じないのか、破綻した場合にはだれが責任を持つのかということが担保される必要があると私は思いますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○高橋空港港湾局長
空港の整備などについてでありますが、道としては、これまで、検討会において、道内空港の収支については、ほとんどが赤字であるといった実情を踏まえ、既存空港の整備をすべて民営化等により行うことが可能かという観点から意見を述べてきたところでございます。 また、道内空港が持つ公共性や公益性、地域における空港の機能を確保し、将来にわたって安定的かつ持続的な空港運営を行っていくことが必要と考えておりまして、そのために必要な投資などにつきましては、引き続き、国の責任で行う必要があると考えているところでございます。
空港の整備などについてでありますが、道としては、これまで、検討会において、道内空港の収支については、ほとんどが赤字であるといった実情を踏まえ、既存空港の整備をすべて民営化等により行うことが可能かという観点から意見を述べてきたところでございます。 また、道内空港が持つ公共性や公益性、地域における空港の機能を確保し、将来にわたって安定的かつ持続的な空港運営を行っていくことが必要と考えておりまして、そのために必要な投資などにつきましては、引き続き、国の責任で行う必要があると考えているところでございます。
○梅尾要一委員
5番目ですが、最後になります。 空港の役割についてということでありますが、それぞれの空港には、その空港特有の事情もあり、たとえ上下一体化がされたとしても、赤字が解消されないからといって、その空港が担う役割がないものと早計に判断することには、慎重になるべきだと考えております。 また、空港の上下一体化や民営化等について、北海道は、13ある道内空港全体でどのように考えるかが重要とおっしゃっておりますけれども、仮に民営化された場合は、採算性がより一層重視されることから、今後、空港の存続にかかわる問題につながる懸念があると考えます。 道として、こうした空港の役割などについて、どのようにお考えになっているのか、御所見をお伺いしたいと思います。
5番目ですが、最後になります。 空港の役割についてということでありますが、それぞれの空港には、その空港特有の事情もあり、たとえ上下一体化がされたとしても、赤字が解消されないからといって、その空港が担う役割がないものと早計に判断することには、慎重になるべきだと考えております。 また、空港の上下一体化や民営化等について、北海道は、13ある道内空港全体でどのように考えるかが重要とおっしゃっておりますけれども、仮に民営化された場合は、採算性がより一層重視されることから、今後、空港の存続にかかわる問題につながる懸念があると考えます。 道として、こうした空港の役割などについて、どのようにお考えになっているのか、御所見をお伺いしたいと思います。
○武田建設部長
空港の役割などについてでございますが、空港は、収支が赤字か黒字かによって、その必要性を判断するべきではなく、全体のネットワークの中で、どのような役割を果たしているかが重要であると考えております。 また、広大な面積を有する本道においては、それぞれの空港が、本道の観光振興や経済の活性化、地域生活において、大変重要な役割を果たしていると認識しており、それぞれの空港は必要不可欠であると考えているところでございます。 このため、道としては、引き続き、検討会において、道内空港の機能が確保されるよう、しっかりと意見を述べてまいりたいと考えております。 以上でございます。
空港の役割などについてでございますが、空港は、収支が赤字か黒字かによって、その必要性を判断するべきではなく、全体のネットワークの中で、どのような役割を果たしているかが重要であると考えております。 また、広大な面積を有する本道においては、それぞれの空港が、本道の観光振興や経済の活性化、地域生活において、大変重要な役割を果たしていると認識しており、それぞれの空港は必要不可欠であると考えているところでございます。 このため、道としては、引き続き、検討会において、道内空港の機能が確保されるよう、しっかりと意見を述べてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○梅尾要一委員
ありがとうございました。 これからの空港の一体化、民営化については、ある面では、13空港のネットワーク化という意味では非常に重要な問題であります。 しかし、その反面、例えば、将来の人口の動向、推計等々 ―― 御承知のように、平成22年度の高齢社会白書などを見てみますと、2055年には8993万人まで減少するという推計も出されておりますし、また、北海道における人口推計についても、北海道未来総合研究所の推計によりますと、2035年には、北海道も424万人になるという推計も出ておりまして、こういった人口減少社会を迎えるに当たって、今後、北海道全体の空港において、どのような乗降客数の変化が起こるかということも想定する必要があるというふうに私は思っておりまして、重要なことだと思います。 加えて、空港運営の課題については、国の、空港運営のあり方に関する検討会の結論を注視してまいりますけれども、道庁におかれても、空港関連企業はもとより、空港周辺の自治体に対しても、十分な説明と理解の上で進めていただくことが重要だと私は思っておりますので、今ここで、御指摘というか、十分な話し合いの上で進めていただくことをお願いして、質問を終わりたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。終わります。
ありがとうございました。 これからの空港の一体化、民営化については、ある面では、13空港のネットワーク化という意味では非常に重要な問題であります。 しかし、その反面、例えば、将来の人口の動向、推計等々 ―― 御承知のように、平成22年度の高齢社会白書などを見てみますと、2055年には8993万人まで減少するという推計も出されておりますし、また、北海道における人口推計についても、北海道未来総合研究所の推計によりますと、2035年には、北海道も424万人になるという推計も出ておりまして、こういった人口減少社会を迎えるに当たって、今後、北海道全体の空港において、どのような乗降客数の変化が起こるかということも想定する必要があるというふうに私は思っておりまして、重要なことだと思います。 加えて、空港運営の課題については、国の、空港運営のあり方に関する検討会の結論を注視してまいりますけれども、道庁におかれても、空港関連企業はもとより、空港周辺の自治体に対しても、十分な説明と理解の上で進めていただくことが重要だと私は思っておりますので、今ここで、御指摘というか、十分な話し合いの上で進めていただくことをお願いして、質問を終わりたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。終わります。