平成29年第9回北方領土対策特別委員会質疑(6月19日)
2018.05.12 11:30:00
第9回北方領土対策特別委員会質疑(6月19日)
1 北方四島交流事業等の実施について
(梅尾委員)
後ほど、書面で報告させていただくこととしておりますが、今年度のビザなし訪問、第2陣に参加をしてまいりました。
ただいま報告があったとおり、天候の関係で出発が延期され日程が短縮となったことから、大きな関心を持っていた択捉島の税収の7割から8割を占めるとも言われているギドロストロイ社の経営する施設などに訪問できなかったことは大変残念でございました。
しかしながら、択捉島の行政府も住民の皆さんも共同経済活動には高い関心を示しており、意見交換の場ではさまざまな意見をお聞きしました。
また、過去に択捉島を訪問した際には、領土問題について発言した際、途中で制止されるなどのことがあったと聞いており、緊張感を持って訪問いたしましたが、今回はそのようなこともなく、極めて友好的な対応でありましたことを御報告させていただきます。
このような中、訪問団に参加された元島民の方から、「紗那はまだ墓標もあり、我々が墓参に来るときには草刈りもされているが、52あるとされている墓地の中には、たどり着くことすら難しい墓地も多い。このままでは、墓地の存在すらわからなくなってしまう。
1 北方四島交流事業等の実施について
(梅尾委員)
後ほど、書面で報告させていただくこととしておりますが、今年度のビザなし訪問、第2陣に参加をしてまいりました。
ただいま報告があったとおり、天候の関係で出発が延期され日程が短縮となったことから、大きな関心を持っていた択捉島の税収の7割から8割を占めるとも言われているギドロストロイ社の経営する施設などに訪問できなかったことは大変残念でございました。
しかしながら、択捉島の行政府も住民の皆さんも共同経済活動には高い関心を示しており、意見交換の場ではさまざまな意見をお聞きしました。
また、過去に択捉島を訪問した際には、領土問題について発言した際、途中で制止されるなどのことがあったと聞いており、緊張感を持って訪問いたしましたが、今回はそのようなこともなく、極めて友好的な対応でありましたことを御報告させていただきます。
このような中、訪問団に参加された元島民の方から、「紗那はまだ墓標もあり、我々が墓参に来るときには草刈りもされているが、52あるとされている墓地の中には、たどり着くことすら難しい墓地も多い。このままでは、墓地の存在すらわからなくなってしまう。
墓地調査を早急に行うこととあわせて、共同墓碑などを建立し合同慰霊祭を実施できるようにして欲しい。」という発言が胸に残りました。
こうした、元島民の切実な願いに対し、道としてどのように考えているのかお伺いします。
(領対局長)
墓地調査の実施などについてでございますが、道では、これまで、墓参や自由訪問の機会を活用いたしまして墓地の状況を確認しているところでございますが、ロシア側から立ち入りが制限されている場所などもあり、52カ所の墓地の現況につきまして、十分には把握できていないところでございます。
こうした中、千島連盟との意見交換を通じ、墓地の現況調査の必要性等の意見を伺っておりましたことから、本年3月の、墓参の改善などに係る国への要請において、千島連盟とともに、現況調査を初め、上陸地点から墓地までのルートや墓地周辺の環境整備につきまして、要望を行ったところであり、今後とも、国に働きかけてまいる考えでございます。
また、共同墓碑などにつきましては、これまで、千島連盟としての意向は明らかになっていないという状況でございますので、千島連盟の考えを把握の上、適切に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
(梅尾委員)
私も紗那の墓地にお邪魔してきました。
日本側の墓地の場所にロシア側の墓地が加わってきているという混在された状況でありました。
日本の墓地の一部は、地元の方の御厚意によってきれいに草を刈られておりましたけれども、ロシア側の墓地は、膝以上に伸びている草がお墓の上にまで育っているような状況であり、きっと日本側の墓地の草は、今回の墓参に合わせて刈られたのではないかと想像されるわけであります。
また、墓地については、かなり点在している状況でした。
現地で元島民の方々から、大きな石を積み重ねているような日本の墓碑は、知らないうちに倒され、知らないうちになくなっている墓碑もあるのではないか、そのなくなった墓碑の場所に、ロシア側の墓地がつくられており、日本側の墓地の数が確認できないまま、墓地がなくなっているとお聞きしました。
質問にはしませんでしたけれども、できれば点在する墓碑を1カ所に集めて、日本人墓地として再整備できないのかという要望もあったことも加えておきたいと思います。
合同慰霊祭を行うための墓碑はもちろんでありますけれども、点在する墓碑の状況を考えて、道としても、できれば墓碑を集合させ再整備をお願いしたいと思っております。
次に、特別墓参の実施について、今回予定していた訪問が濃霧の影響により、実施できなかったことは大変残念でありました。
しかしながら、天候が原因ということで、訪問団の安全等を考えたときにはやむを得ないものと考えます。
とはいえ、今回の実施に当たっても、今回だけということではなく継続して実施してほしいとの声があったと承知しております。
私としても、首脳会談の合意が「人道上の理由に立脚し」とあることから、これを今回限りのものとすべきではないと考えるところであります。
この点について、今後の見通しについてどのように考えているか、また、継続して実施していくため、道としてどのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いします。
(領対本部長)
今後の航空機を利用した墓参の実施についてでございますが、今回の特別墓参が悪天候の影響により実施に至らなかったことは大変残念と考えております。
現在、元島民の方々の平均年齢が82歳を超えているという中で、墓参などに参加する際の負担軽減を図っていく必要があることから、道といたしましても、これまで航空機の活用などを国に要請してきたところでございます。
その考え方からしますと、航空機を利用した墓参につきましては、改めてできる限り早期に実施するということ、加えて、来年度以降についても実現すべきであると考えているところであります。
この点については、岸田外務大臣も、今月9日の記者会見におきまして、来年以降も、高齢化されている元島民の方々の負担軽減という観点から続けていくべきものと認識しているということを述べたところでございますので、道といたしましては、千島連盟とも連携を図りながら、国に対し、年度内の実施の再調整とともに、来年度以降の継続的な実施について必要な働きかけを行ってまいりたいと考えているところであります。
こうした、元島民の切実な願いに対し、道としてどのように考えているのかお伺いします。
(領対局長)
墓地調査の実施などについてでございますが、道では、これまで、墓参や自由訪問の機会を活用いたしまして墓地の状況を確認しているところでございますが、ロシア側から立ち入りが制限されている場所などもあり、52カ所の墓地の現況につきまして、十分には把握できていないところでございます。
こうした中、千島連盟との意見交換を通じ、墓地の現況調査の必要性等の意見を伺っておりましたことから、本年3月の、墓参の改善などに係る国への要請において、千島連盟とともに、現況調査を初め、上陸地点から墓地までのルートや墓地周辺の環境整備につきまして、要望を行ったところであり、今後とも、国に働きかけてまいる考えでございます。
また、共同墓碑などにつきましては、これまで、千島連盟としての意向は明らかになっていないという状況でございますので、千島連盟の考えを把握の上、適切に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
(梅尾委員)
私も紗那の墓地にお邪魔してきました。
日本側の墓地の場所にロシア側の墓地が加わってきているという混在された状況でありました。
日本の墓地の一部は、地元の方の御厚意によってきれいに草を刈られておりましたけれども、ロシア側の墓地は、膝以上に伸びている草がお墓の上にまで育っているような状況であり、きっと日本側の墓地の草は、今回の墓参に合わせて刈られたのではないかと想像されるわけであります。
また、墓地については、かなり点在している状況でした。
現地で元島民の方々から、大きな石を積み重ねているような日本の墓碑は、知らないうちに倒され、知らないうちになくなっている墓碑もあるのではないか、そのなくなった墓碑の場所に、ロシア側の墓地がつくられており、日本側の墓地の数が確認できないまま、墓地がなくなっているとお聞きしました。
質問にはしませんでしたけれども、できれば点在する墓碑を1カ所に集めて、日本人墓地として再整備できないのかという要望もあったことも加えておきたいと思います。
合同慰霊祭を行うための墓碑はもちろんでありますけれども、点在する墓碑の状況を考えて、道としても、できれば墓碑を集合させ再整備をお願いしたいと思っております。
次に、特別墓参の実施について、今回予定していた訪問が濃霧の影響により、実施できなかったことは大変残念でありました。
しかしながら、天候が原因ということで、訪問団の安全等を考えたときにはやむを得ないものと考えます。
とはいえ、今回の実施に当たっても、今回だけということではなく継続して実施してほしいとの声があったと承知しております。
私としても、首脳会談の合意が「人道上の理由に立脚し」とあることから、これを今回限りのものとすべきではないと考えるところであります。
この点について、今後の見通しについてどのように考えているか、また、継続して実施していくため、道としてどのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いします。
(領対本部長)
今後の航空機を利用した墓参の実施についてでございますが、今回の特別墓参が悪天候の影響により実施に至らなかったことは大変残念と考えております。
現在、元島民の方々の平均年齢が82歳を超えているという中で、墓参などに参加する際の負担軽減を図っていく必要があることから、道といたしましても、これまで航空機の活用などを国に要請してきたところでございます。
その考え方からしますと、航空機を利用した墓参につきましては、改めてできる限り早期に実施するということ、加えて、来年度以降についても実現すべきであると考えているところであります。
この点については、岸田外務大臣も、今月9日の記者会見におきまして、来年以降も、高齢化されている元島民の方々の負担軽減という観点から続けていくべきものと認識しているということを述べたところでございますので、道といたしましては、千島連盟とも連携を図りながら、国に対し、年度内の実施の再調整とともに、来年度以降の継続的な実施について必要な働きかけを行ってまいりたいと考えているところであります。