平成24年定例会本会議一般質問

2012.02.23

平成24年定例会本会議一般質問
 
① 第1回定例会本会議一般質問
一 東北各県との広域連携について
二 自衛隊との連携強化について
三 空港の民営化について
四 エネルギーと産業施策について
 
一.東北各県との広域連携について
 
(一)防災と復興に関する8道県の連携について
 
梅尾要一委員
2月6日に「北海道東北地方知事会・広域連携等に関する検討会議」が開催され、
広域的な防災体制の整備と東北全体の復興策などの道県間の広域連携について事務レベルで協議していくとのことであるが、
今回の広域連携においては何に主眼をおいて、どの様なスケジュール感で進めていくのか伺う。
 
総合政策部長
東北各県との広域連携についてでありますが、
お尋ねのあった「広域連携等に関する検討議会」は、
一昨年の北海道東北地方知事会議において、広域連携や地方分権の一層推進に向けた事務レベルの会議として設置され、
本年2月に開催された第2回の会議で、防災支援体制と東北地域全体の
復興策に関する広域連携について検討を行うこととされたところ。
今後、具体的な連携策について協議を進め、
11月に開催が予定されている24年度の北海道東北地方知事会議において、検討状況を報告することとしており、これに向け、
被災地の産業活動の再生につながる連携協力や、危機対応における相互支援など、
幅広い観点から議論を進めてまいりたい。
 
(二)北海道・北東北3県の広域連携について
 
梅尾要一委員
知事は昨年11月の「北海道・北東北知事サミット」において「大規模災害に備えた広域連携に係る北海道・北東北の合意書」を締結している。
構成県、検討項目が同じなら、行政の効率化の観点からも、8道県・北海道東北地方知事会の枠組みも十分勘定した上で議論すべきと考えるが、知事の所見を伺う。
 
総合政策部長
北海道・北東北3県の広域連携についてでありますが、
隣接地域である4道県では、これまで北海道・北東北知事サミットを重ねてきており、
共通する政策課題の解決に向け、
ソウル事務所の共同設置や縄文遺跡群の世界遺産登録に向けた活動など、連携した取り組みを着実に進めてきた。
また、昨年11月に開催したサミットにおいては、
大震災を踏まえ、支援物資の提供や被災者の受入など、
被災県及び支援を行ってきた同県双方の立場から、課題を抽出し、
具体的な連携方策の検討を進め、次回のサミットにおいて中間報告を行うこととしたところ。
こうした公害対策の取り組みについては、
より広いエリアで連携することが望ましいものも考えられるところであり、
必要に応じて北海道東北知事会においても議論を行うなど、
災害の規模や被災状況などに即して的確な対応ができるよう、検討を進めてまいる考え。
 
二.自衛隊との連携強化について
 
(一)災害時の連携協定の締結について
 
梅尾要一委員
東日本大震災時、自衛隊と地方自治体との災害支援協定が未締結で、支援物資の搬出入がルール化がされていないなど、様々な課題が判明。
自衛隊とのスムーズな連携を確立しておくことは重要なことであり、これらの状況を踏まえ、道はどのような検討を進めてきたのか、伺う。
 
危機管理監
本道において大規模災害が発生した際に道民の生命・安全を迅速に災害から守るためには、自衛隊との連携強化は極めで重要であり、
現在、陸上自衛隊北部方面隊と災害派遣に関し、協議を進めているところ。
道としては、この協議において、
自衛隊が災害派遣活動を行った際に明らかとなった被災県との被害情報等の収集・伝達のあり方や
救援活動に関する役割分担、さらには、自衛隊と道や市町村との災害対応の連携がしっかりと機能するよう救援資機材等の使用などに関し、必要な調整を行っているところ。
今後、道としては、これらの整理すべき事項について陸上自衛隊北部方面隊との調整が整い次第、
「災害派遣に関する協定」について締結してまいりたいと考えているところ。
 
(二)空港自衛隊や海上自衛隊との連携協定について
 
梅尾要一委員
動画被災地となった場合を想定すると、海自や空自が装備する艦船や航空機などの、機動力や運送力を視野に入れた連携の強化、協定の検討も必要ではないか。
 
危機管理監
航空自衛隊などとの連携についてでありますが
この度の東日本大震災においては、広範囲に及ぶ複数の県において甚大な被害が発生したことから、
陸、海、空の各自衛隊の多数の部隊が一丸となって活動されたと承知しているところ。
その中で、災害派遣部隊の中核となる陸上自衛隊はもとより、
艦船や航空機による捜索・救援活動や支援物資の搬送、さらには傷病者の搬送など、
海上自衛隊や航空自衛隊の部隊が果たした役割も非常に大きく、
本道が被災地となった場合にも、その搬送力や機動力などは、大変有用なものであると認識。
道としては、今後、海上自衛隊大湊地方隊や航空自衛隊北部航空方面隊との連携強化についても、鋭意、検討を進めてまいる考え。
 
(三)自衛官の有するノウハウの活用について
 
梅尾要一委員
大災害を想定した初動体制を構築するためには、
様々な現場経験やあらゆる事態を想定した訓練経験を積んできた自衛官のノウハウを活用する必要があると考えます。知事の所見を伺う。
 
危機管理監
自衛官の活用についてでありますが
道においては現在、国民保護などの危機管理に関する専門的な知識と経験を有する退職自衛官を非常勤務員として任用しており、
その専門的な知見にもとづく助言などは、大変有用であると認識しているところ。
近年、東日本大震災の発生や局地的な大雨や大雪など、大規模な自然災害が多発するなか、
自然災害に備えた防災力の強化は重要であり、
道としては、本年4月から新たに非常勤職員を配置することとし、
各振興局における地域の防災訓練などを対象とした危機管理研修の実施、
さらには自衛隊との連携協定に係る調整業務などを強化してまいる考え。
 
三.空港の民営化について
 
(一)有識者懇談会の開催状況について
 
梅尾要一委員
懇談会のヒアリングでは、様々な意見が出され、とても一つの方向に集結できるとは思えない。
新千歳との一体的な運営についてもうまくやらなければ、北海道経済の発展にマイナスになる可能性もある。
道は懇談会の検討状況についてどのように認識し、今後、懇談会の報告書をどのように取り扱うのか伺う。
 
建設部長
有識者懇談会の開催状況などについてでありますが、
新千歳空港をはじめ道内空港のネットワーク機能や地域の核として機能などを維持・充実していく観点から、活発なご議論をしていただいたところ。
懇談愛では、これまで千歳市などの関係者からヒアリングを行い、
複数空港の一体運営について、一部の空港の黒字を持って他空港の赤字を補てんすることにより、
北海道経済の活力を削ぐことがあってはならないなどのご意見をいただいたところであり、
今後、こうしたご意見などを踏まえ、今月中に報告書を取りまとめる予定。
道としては、懇談会の取りまとめ結果などを踏まえ、
本道の空港運営のあり方について道の考え方を整理し、道の動きを見ながら、対応してまいる考え。
 
(二)国の法案について
 
梅尾要一委員
国では、空港経営改革の関連法案を今後常国会に提出予定と伺っているが、民間利用を進めるPFI法が昨年改正される中で、今回の国の法案はどのような位置づけなのか、
また、法案では、国が「基本方針」を定めるとのことですが、この「基本方針」には、どのようなことが盛り込まれるのか伺う。
 
建設部長
国の法案についてでありますが、
昨日「民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する法律案」が閣議決定され、
今後、国会において審議される予定。
法案の位置づけについては、公共施設の運営を民間行事者にゆだねることを可能とする
PFI法の制度を空港運営にも活用できるようにするための所要の措置を講じるものと聞いている。
また、本法案において、国が策定することとされている基本方針については、
民間の能力を活用した空港運営等の意識及び目標に関する事項や
国管理空港の運営等に関する提案の募集に関する事項などが定められる予定。
 
(三)上下一体の範囲等について
 
梅尾要一委員
関連法案を提出しようとしている中で、国は、上下一体化の対象範囲の考え方について整理されているのか。
また、その対象範囲によっては、意見を聴く関係者が増えていることになると思うが、どのように対応するのか、ご所見を伺う。
建設部長
経営の一体化の範囲などについてでありますが、
国からは、基本的に滑走路やエプロンなどの空港基本施設や空港ターミナルビル、駐車場を一体化の範囲に含める考えと聞いている。
道としては、道内空港の運営のあり方の検討に当たっては、幅広い関係者からご意見を伺うことが重要と考えており、
有識者懇談会において、これまでご意見をお聞きしていない駐車場事業者からなども、別途、ご意見を伺い、
その結果を懇談会の各委員に報告してまいりたいと考えている。
 
(四)運営主体について
 
梅尾要一委員
有識者懇談会のヒアリングでは、北海道空港株式会社が新たな空港運営への参加を希望している旨、
また、地元の千歳市は、北海道空港株式会社が新千歳空港の経営者にふさわしいとの認識を示したと聞いている。
道は、新千歳空港の運営者としてどのような主体がふさわしいと考えているのか、伺う。
 
知事
空港の運営主体についてでありますが、
昨年10月に道が設置した「空港運営に関する有識者懇談会」においては、
これまで千歳市や北海道空港株式会社などの関係者からヒアリングを行ってきたところ。
こうしたヒアリングの結果を踏まえ、先月開催した第5回有識者懇談会において、
本懇談会の座長より、新たな運営主体の選定については、
地域経済の発展等に寄与する点が高く評価されるような制度設計が必要との考え方が示されたところ。
私としては、空港を運営していく上で、地域の発展に貢献していく視点が重要と考えているが、
今後、懇談会における取りまとめ結果などを踏まえ、道としての考え方を整理してまいりたい。
 
(五)地域との協議について
 
梅尾要一委員
懇談会でのヒアリングは、その時点での地域の声を聞いただけであり、また、多くの意見が地域から出されたところ。
まずは、道が国管理・道管理・市管理の関係者の意見をしっかり聞いて、国が夏頃に示す予定の基本方針について意見をしっかり言っていくことが必要と考えるが、知事の考えを伺う。
 
知事
地域との意見交換などについてでありますが、
有識者懇談会では、国管理空港等の関係者からのヒアリングに加え、
ヒアリングを行うことができなかった他の関係者に対しても
別途、ご意見を聴取するなど幅広い関係者からご意見を伺ってきたところ。
これらの関係者からは、国の空港経営改革についてのさらなる情報提供や道内空港の管理者が
一堂に会して意見交換を行う場の設置などについて要請があったところ。
このため、懇談会の終了後も、引き続き、地元自治体など地域の関係者との情報共有を図るとともに、
さまざまなご意見をお聴きしながら、
国が本夏ごろまで策定する予定の「空港経営改革の実行方針」に対して、
本道の航空ネットワーク機能を低下させないなどの観点から、しっかりと意見を述べてまいる考え。
 
四.エネルギーと産業施策について
 
(一)本道の産業・経済への影響について
 
梅尾要一委員
電力不足は一般家庭に及ぼす影響はもとより、大きく懸念されているのが産業・経済への影響。
最近の新聞報道等によれば、企業の生産拠点などの海外移転の具体的な検討や石油類の大幅な輸入増による貿易収支の赤字など産業・経済にも様々な影響が現れ始めている。
電力供給の不安定さや電力不足がもたらす本道の産業・経済への影響をどのように分析しているのか。
また、こうした影響により、本道から道外に移転した企業があるのか、あわせて伺う。
 
知事
電力不足による産業・経済への影響などについてでありますが、
昨年夏の、本州における電気の使用制限では、機械の一部停止などの操業調整や事業所の一時移転といった事業活動への影響、
また、これに伴う従業員の生活への影響など、様々な影響が見られたところ。
一方、本道においては、これまで電力供給不足の事態には至っていないことから、海外への移転した道内企業はないものと承知しているが、
今後、電力不足などの状況が生じた場合には、同様の事態が懸念され、企業誘致への影響や、海外への企業流出により、産業の空洞化につながりかねないものと考えている。
いずれにしても、電力は、産業活動などを支える重要なエネルギーであり、
本道経済の活性化や成長を促すためには、電力の安定供給は不可欠と考えている。
 
(二)北電の経営状況について
 
梅尾要一委員
北電によると、平成23年12月の第3四半期末での期末決算では、売上高4.574.億円に対し、純損失は133億円の赤字となっているが、
これらは、火力発電の焚き増しによって、大幅なコスト増によるものと思うが、北電の2012年の連結決算の見通しと内部留保はどのくらいなのか伺う。
 
経済部長
北電の決算見通しについてでありますが平成24年3月期の連結ベースの業績予想によると、売上高は東日本大震災の影響などにより販売電力量が減少したものの、
本州方面への電力融通の実施などにより、前年度に比べ、700億円程度増収の6.360億円程度になる見通しとしている。
一方、営業損益、経常利益、当期純利益については、泊発電所1、2号機の発電再開時期を見通すことが難しく、未定としているところ。
また、内部保留の状況を、平成23年12月末現在の純資産でみると、3.849億円であり、前年度に比べ258億円の減少となっているところ。
 
(三)電気料金の値上げについて
 
梅尾要一委員
今後、泊原発3号機停止によって、道内の全ての原発が停止することになる。
これによって火力発電の燃料調達による負担増がさらに拡大すると見込まれるが、電気料金の値上げが予定されるのか伺う。
 
経済部長
電気料金についてでありますが、
北電では、電気料金の値上げについては原発の停止による火力発電所の焚き増しなどにより、燃料の確保など多額の経費負担が生じているものの、
景気動向や地域経済への影響など、中長期間な視点から、総合的に判断していくとしており、現時点では、考えていない旨、表明していると承知。
電気料金の値上げは利用者の増負担につながり、物価への影響をはじめ、家庭における消費の減容のほか、
企業などについては収益の悪化や設備投資の減少などにより、本道の景気や経済への影響が懸念されることから、
電気料金の値上げについては、引き続き注視してまいりたい。
 
(四)今後の企業誘致活動について
 
梅尾要一委員
道では、これまで、本道の優位性をアピールして企業誘致活動を進められているが、電力供給の不安定さや電気料金の値上げは、本道の優位性低下の要因となる。
大手企業が本格的に海外移転を検討し、国内産業の空洞化も懸念される中、本道の企業誘致にも影響が及ぶと考えられるが、認識を伺う。
 
知事
今後の企業誘致活動についてでありますが、
昨年の東日本大震災を契機に自然災害や電力制約などのリスクからの回避を図るため、企業の活動拠点の地方散化の動きが活発化している。
道としましてはこうした動きを促え、自然災害リスクが低く、恵まれた用地・用水や電力・人材などの立地優位性を活かした戦略的な企業誘致が必要と認識している。
このため、人材育成や電力の安定供給など引き続き立地優位性を確保するとともに、産業復興条例の制度を拡充し、食関連産業や新エネルギー関連産業の支援を強化するほか、
トップセールスをはじめ、集中的な企業訪問を行うなど、本道への企業誘致に積極的に取り組んでまいる考え。