平成29年第10回新幹線・総合交通体系対策特別委員会質疑(7月6日)

2018.05.13 12:00:00

第10回新幹線・総合交通体系対策特別委員会質疑(7月6日)
 
1 新千歳空港の取り組みについて
 
(梅尾委員)
 それでは、私からは、新千歳空港の取り組みについて、大きく2点ほど質問させていただきます。
 まず、国際航空貨物の輸出拡大について、お尋ねをいたします。
 道産品の一層の輸出拡大に向け、新千歳空港で唯一の国際航空貨物上屋である札幌国際エアカーゴターミナル、いわゆるSIACTの役割は大きいと承知しております。
 3月の第1回定例会予算特別委員会において、SIACTの受け入れ能力の拡大に向け、議論をさせていただきましたが、これまでにも、貨物のふえる繁忙期には手狭であるとの指摘や報道もあった中で、上屋の増築の方針が報じられるなど、国際航空貨物の受け入れ拡大に向け、具体策の検討が進んできていると承知をしております。
 そこで、現状と今後の取り組みについて、質問をさせていただきます。
 1点目としまして、SIACTの機能強化についてであります。
 第1回定例会の予算特別委員会において、私から、受け入れ能力の強化に向けた取り組みをお尋ねしたところ、道から「今後さらなる取り扱い量の増加を目指していくため、状況の変化も踏まえ、関係者と検討を加速していく」との答弁がありましたが、まず初めに、SIACTや関係者の間ではどのような機能強化策が検討されてきたのかについて、お伺いをいたします。
 
(航空課長)
 SIACTの機能強化についてでございますが、新千歳空港におきましては、国際航空貨物の荷役や保管を行う上屋のスペースが手狭であることが課題となっておりましたが、SIACTにおいては、5月の取締役会で上屋増設の方針が決定されまして、現在、国土交通省など関係機関と土地借用などの協議を進めているところと承知しております。
 具体的には、現在、主に輸入貨物の受け入れに使用している施設の北側に敷地を拡張いたしまして、675平方メートル程度の上屋を来年の夏を目途に建設し、あわせて、スムーズな車両動線の確保のため、旋回場も設置する予定と聞いております。
 また、施設面の整備に加えまして、人員体制の強化や車両などの設備機器の更新なども行い、受け入れ能力の強化を進める予定と承知しております。
 
(梅尾委員)
 次に、上屋の整備など機能強化策を進めることで、将来的にどの程度の取り扱い量の拡大が見込まれるのか、お伺いいたします。
 
(航空課長)
 機能強化策の効果についてでございますが、SIACTにおいては、一連の機能強化策に取り組むことにより、数年後には、輸出入を合わせまして、3000トン程度、取り扱い量が拡大するものと見込んでいるところでございます。
 昨年度の取り扱い実績と比較いたしますと約30%程度の増加となりますが、昨年度、道が委託調査した新千歳空港における国際航空貨物の需要に関する調査では、当面の潜在需要が輸出だけで3000トン程度見込まれるとされており、SIACTの見込んでいる取り扱い量の拡大については、過大なものではないと受けとめているところでございます。
 道といたしましても、取り扱い量が着実に増加していくよう、SIACTに加え、フォワーダーや航空事業者など関係者と連携した取り組みを進めてまいる考えでございます。
 
(梅尾委員)
 SIACTでは、伊藤組の伊藤義郎社長が、昭和61年の設立当時から30年以上にわたって、SIACTの社長あるいは会長として、長く経営に携わり、そして支えてきていただいたわけであります。
 この間、貨物需要が低迷する時期などもありましたが、航空路線の誘致など、粘り強く、積極的に取り組まれてまいりました。私は、この功績に対し、改めてこの場を借りて伊藤社長に敬意を表したいと思います。
 近年では、国際航空路線の充実や北海道そして道産品の知名度向上などに伴い、平成25年度以降、輸出が牽引する形で取り扱い量が大幅に増加し、現在では、年間1万トン程度の取り扱い量となるまでに成長いたしました。これに伴い収益も改善するなど、経営も軌道に乗りつつあると承知しております。
 一方、道産品の輸出1000億円を達成するために、国際航空貨物の取り扱い量の拡大に向けた取り組みが重要であり、昨年から副知事が非常勤の副社長となるなど、道としてもSIACTの機能強化、体制強化に尽力していると承知しておりますが、改めて道は、今後、国際航空貨物の取り扱い量の拡大に向けてどのように取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。
 
(交通企画監)
 今後の道の取り組みについてでございますが、道が目標としてございます道産品輸出額1000億円の達成に向けては、また、国際定期路線の安定的な維持拡充を図っていく上でも、国際航空貨物の拡大に向けた取り組みは重要と考えてございます。
 このたび、SIACTにおきましては、貨物の受け入れ能力の拡大に向け、上屋の増設や車両の更新など、機能強化に向けた今後の取り組み方針が決定されたことから、繁忙期におけます混雑の緩和や、輸出品の種類や量のさらなる増加が可能になると期待をしてございます。
 道といたしましては、引き続き、SIACTとの連携を強めながら、国際航空貨物の拡大対策協議会などを通じ、関係者との調整や連携に主導的に取り組むなど、需要拡大に向けた役割を積極的に果たしてまいる考えでございます。
 
(梅尾委員)
 どうぞよろしくお願いいたします。続いて、新千歳空港の24時間運用について、お伺いをいたします。
 深夜-早朝時間帯の発着枠の拡大に伴う住宅防音対策工事については、公益財団法人新千歳空港周辺環境整備財団が実施主体となり、昨年度より本格的に対策を進めてきておりますが、住宅防音対策は地域の安全・安心な暮らしを確保する上で極めて重要な対策であり、今年第1回定例道議会において、私から対策の緊急性について指摘したところでありますが、このたびの定例会において、住宅防音対策に係る補正予算が計上されるなど、道としても地域からの切実な要望を踏まえて対応したものと理解しております。
 以下、住宅防音に係る今後の対策等について、お尋ねをいたします。
 1点目として、住宅防音工事の進捗状況についてでありますが、深夜-早朝時間帯の発着枠については、今年度の夏のダイヤでは、拡大された30枠のうち、16枠が運用されるなど、地域住民への航空騒音の影響も大きくなっていると考えます。
 住民の安全・安心な暮らしを確保する上で、住宅防音対策は極めて重要であり、工事を早期に実施すべきと考えます。
 このため、今回の補正予算を計上したと考えますが、補正予算の理由を伺うとともに、どの程度防音工事が進捗する見込みなのかも、あわせてお伺いしたいと思います。
 
(新千歳空港周辺対策担当課長)
 住宅防音工事についてでございますが、道では、工事を計画的に執行するため、今年度は、6億8000万円を当初予算で措置し、約140件程度の工事を予定していたところでございますが、改修部屋数の多い住宅からの申請が集中するなど、1件当たりの工事費が増嵩し、着工できる件数が、当初の想定から減少することが見込まれましたことから、住民の皆様からの早期着工の強い御要望を踏まえ、計画的に対策を実施することとし、高齢者が居住するなど、一定の要件を有する住宅について、優先的に工事を進めるため、本定例会において所要額を補正計上したところでございます。
 また、平成28年度におきましては、合計281件の住宅に対しまして、工事の対象住宅である旨を通知したところでございますが、事業者の選定や設計業務に時間を要したことから、工事実施件数は67件にとどまり、残り214件について、今年度に繰り越したところでございます。
 このたびの補正予算により、今年度は、繰り越した214件のうち、150件の工事が可能と見込んでおり、残りの64件につきましては、既に設計に着手もしくは完了しているものもあることから、今年度中に全ての設計業務を完了させ、来年度当初から優先的に工事を実施してまいる考えでございます。
 
(梅尾委員)
 この284件のうち、昨年度67件といろいろな事情があったにせよ、非常に実施件数が少なかったということのあおりというか、それがまさしく29年度の予算に入って、補正予算を組まなければならない状況にしわ寄せが来ているという状況であります。
 来年度に向けても、この件数を着実に実施していただくよう、改めてこの場を借りてお願いしたいと思います。
今の答弁で64件工事を繰り越す住民が出たわけでありますが、防音対策を進め、地域の安全・安心な暮らしを確保するということを今までずっと説明してきた道として、工事を延期せざるを得なくなった住民の皆さんにどういうふうに対応していくのか、お伺いをしたいと思います。
 
(新千歳空港周辺対策担当課長)
 住民の皆様への対応についてでございますが、昨年度、対象住宅となった方からは、工事実施時期についての照会が財団に多く寄せられており、道としましては、財団と連携し、補正予算の議決後、速やかに今年度施工予定の住民の皆様にお知らせする考えでございます。
 また、来年度実施となる住民の皆様には、必要に応じて戸別訪問をするなどして、最優先に工事を施工することなどを丁寧に説明し、御理解を得るとともに、設計、施工事業者にも今年度中に設計業務を完了することなど、来年度の施工に向けた対応を周知することとしております。
 今後、地域協議会の場においても、防音工事の進捗状況などを丁寧に説明し、御理解をいただくこととしており、住民の皆様の御意向にできる限り沿えるよう、きめ細やかな対応に努めてまいる考えでございます。
 
(梅尾委員)
 徹底した周知、御理解をいただくようにお願いをしたいと思います。
 3点目として、今後の事業の進め方についてでありますが、住宅防音対策については、道としても約20年ぶりの事業であることもあり、事業の開始においては、さまざまな課題が出てくることは承知していたところであり、だからこそ私は、これまでも課題等を指摘してきたところであります。
 対策の実施に当たっては、地域住民の安全・安心な暮らしを確保することを第一に考えて進めるべきであり、予算の確保はもちろん、事業を計画的に実施していくことが重要であると考えます。
 今後、道として、どのように事業を進めるつもりなのか、お伺いをしたいと思います。
 
(新千歳空港周辺対策担当局長)
 今後の事業の進め方についてでございますが、住宅防音工事につきましては、それぞれの住宅や家庭の事情により、工事内容や時期など、住民の皆様方の御要望が多岐にわたっているところでございます。
 これらに適切に対応するためには、財団を初め、千歳市や苫小牧市と連携し、設計・施工事業者とも情報共有を図りながら、工事内容や時期などに係る住民の皆様方の御意向を的確に把握し、対応していくことが重要と考えております。
 このため、今後は、前年度に現地調査を行い、住民の皆様の御意向を十分把握した上で翌年度の事業計画を策定し、翌年度当初から速やかに工事に着手するといった事業サイクルを確立させ、計画的かつ円滑な事業執行に努めてまいる考えでございます。
 
(梅尾委員)
 次に、対策の実施ということで、住宅防音対策は、深夜-早朝時間帯の発着枠拡大に伴う地域との合意事項であり、深夜の睡眠を確保し、地域の皆様が安心して生活していくために必要不可欠な対策であることから、道は、最大限に住民の意向を配慮し、対策を早期にかつ着実に実行すべきと考えるわけであります。改めて、交通企画監の決意をお聞かせいただきたいと思います。
 
(交通企画監)
 住宅防音対策についてでございますが、このたびの住宅防音対策は、深夜-早朝時間帯の発着枠の拡大に伴い、航路下に住まわれる地域住民の皆様の新たな御負担を可能な限り軽減するために実施することをお約束したものであり、確実に実施していく必要があると認識をしてございます。
 このため、道といたしましては、財団とより一層連携を密にし、住民の皆様や設計、施工事業者の方々からの問い合わせや相談に的確かつきめ細やかに対応しながら、住民の皆様の御意向の把握に努め、住宅防音対策を計画的かつ確実に実施することができるよう、事業サイクルをしっかり確立いたしまして、地域住民の皆様の安全・安心な暮らしの確保に向けて、着実に取り組んでまいります。