平成25年定例会本会議一般質問(第4回)

2013.12.03

② 第4回定例会本会議一般質問(12月3日)
 
一 北海道防災総合訓練について
二 振興局への退職自衛官の配置について
三 防衛施設等周辺の外国資本の土地取得について
四 「新千歳空港ロジスティクスセンター」開発計画について
(一) 北東アジア・ターミナル構想との関連について
(二) 今後の対応について
五 自衛官募集にかかわる高校の対応について
 
 
一 北海道防災総合訓練について
 
(梅尾議員)
まず1点目の、北海道防災総合訓練についてであります。
本年度の防災総合訓練については、昨年度に引き続き、実践的検証型訓練として、太平洋沿岸における大規模な地震・津波災害の発生を想定し、渡島、胆振、日高管内を対象に、あらかじめ図上訓練を実施した後、10月29日に、都道府県単独では初めてとなる、全国瞬時警報システム―Jアラートを活用した情報伝達のほか、住民等避難訓練や救出・救助訓練、医療支援訓練、機能別訓練などの実動訓練を実施したものと承知しております。
訓練の実施結果については、さきの総務委員会において報告がありましたが、訓練により明らかになった課題として、災害対策本部の設置場所、災害共通地図の改良、災害対策本部の班編成を含めた機能の見直しなどが挙げられております。
こうした結果に関しては、本年1月に実施した都市型地震災害対処訓練においても、同様の課題が明らかとなっており、本年の第1回定例道議会における我が会派の代表質問や私の質問に対し、災害対策本部の設置場所については、本庁舎の耐震改修工事にあわせて見直しを行うなどの答弁をいただいたところであります。
大規模災害がいつ発生してもおかしくない今日においては、早急に対処してしかるべきものと考えますが、それぞれの課題について、どのように対応するおつもりなのか、所見をお伺いいたします。
また、災害対策本部を十分に機能させるためには、耐震改修工事の完成を待つまでもなく、例えば、近隣の民間施設と協定を結び、設置場所を確保するなどの対応も必要と考えますが、あわせて所見をお伺いいたします。
 
(危機管理監)
初めに、北海道防災総合訓練に関し、防災総合訓練の課題への対応についてでございますが、本年の訓練におきましては、災害対策本部のスペースを拡大したところでありますが、廊下を隔てて2カ所に分割された形になったため、一体的で広いスペースの必要性が改めて確認されたところでございます。
今後、災害対策本部の設置場所について、本庁舎耐震改修工事にあわせまして、災害時に対策本部として優先的に使用できる新たなスペースを確保することとしておりますが、それまでの間、庁舎内の既存スペースの使用を基本とした上で、道庁周辺施設活用の可能性についても、検討を行ってまいる考えでございます。
このほかに、訓練で得られた課題といたしまして、災害対応のベースとなる防災共通地図への道路や施設などの追加表記のほか、災害対策本部の班編成については、ライフライン専従の班を設置すべきといった課題が明らかになったところでございます。
道といたしましては、引き続き、訓練に参加いただいた関係機関からの意見等を集約するなどして、検証作業をさらに進め、今後の防災対策に反映してまいりたいと考えております。
 
二 振興局への退職自衛官の配置について
 
(梅尾議員)
2番目に、振興局への退職自衛官の配置についてであります。
地域の防災力の向上を図るためには、災害対応に関する知識と経験を有する自衛隊との連携が必要不可欠であると考えます。
このため、道は、昨年度から、退職自衛官である危機管理専門官、危機管理指導員を任用するとともに、昨年6月には、陸上自衛隊北部方面総監部と、大規模災害における連携協定を締結するなど、連携強化に向けて取り組んでいるものと承知をしております。
特に、危機管理専門官等においては、日ごろの自衛隊との情報交換はもとより、全振興局でのリスクマネジメント研修、新規採用職員に対する危機管理研修、さらには、自衛隊との協定締結に向けた市町村訪問や、市町村における図上訓練の支援を13回実施するなど、積極的に活動されております。この結果、新たに12市町村が自衛隊との協定を締結し、退職自衛官が26市町村で任用されるなど、徐々に成果が上がってきていることは承知のとおりであります。
こうした取り組みを一層推進し、また、大規模災害発生時、最前線で指揮をとる振興局のマネジメント機能の向上を図るためにも、私は、昨年の第3回定例道議会の一般質問を初めとして、再三にわたり、振興局への退職自衛官の配置について提案させていただき、退職自衛官の方々が有する専門的な知識や経験が効果的に生かされるよう、任用のあり方などについて検討するとの答弁をいただいております。
また、先日、私が西胆振定住自立圏での視察、研修を行った際、3市3町の首長さんなどから、自衛隊との防災に関する連携の重要性や、振興局への退職自衛官の配置の要望などのお話をいただきました。
今こそ、地域と自衛隊の協力関係の構築や、職員の防災意識向上に向け、積極的に退職自衛官を活用すべきと考えますが、検討状況と知事の所見をお伺いいたします。
 
(危機管理監)
振興局への退職自衛官の配置についてでありますが、道においては、自衛官の方々が有する専門的な知識、経験を危機管理や災害対応などに活用するため、昨年度、本庁で任用する退職自衛官を2名体制へ増員したところであり、災害発生時などにおける自衛隊との連絡調整や、振興局、市町村の防災担当者への専門的な助言など、多様な防災業務を担っているところでございます。
近年、自然災害が多発する傾向にある中で、市町村や自衛隊との連携強化を初め、防災などに関する研修、訓練、さらには、避難計画等の策定支援などにおいて、退職自衛官が有する専門的な知識や経験が一層求められるものと考えており、道といたしましては、こうした観点から、振興局への来年度からの試行的な配置等について、検討を進めているところでございます。
 
三 防衛施設等周辺の外国資本の土地取得について
 
(梅尾議員)
三つ目として、防衛施設等周辺での外国資本の土地取得についてお伺いをいたします。
長崎県対馬市で、海上自衛隊基地の周辺の土地が外国資本に取得されたことを受け、先月16日、防衛大臣から、隣接地が外国資本に次々と買われている状況には注意を払う必要がある、外国資本が買っていくということに関しては、防衛の大切な重要な場所なので、しっかりとした監視は必要との発言があったところであります。
外国人の土地取引の制限に関しては、外国人土地法がありますが、平成22年10月の参議院予算委員会において、当時の菅首相が、政令が存在せず、事実上、この法律も有名無実となっているとの答弁をしているなど、法整備が課題となっているところであります。
現在、森林法の改正や、道の水資源条例の制定などにより、土地取引の把握まではできるものの、制限や規制には法整備が求められているところであります。
また、千歳市においては、新千歳空港が航空自衛隊千歳基地と隣接しており、自衛隊施設のみならず、空港周辺の土地取引についても注視する必要があると考えます。
道内においては、平成24年12月時点で、67件、1054ヘクタールの林地が外国資本等により取得されていると承知しておりますが、このうち、自衛隊基地等の施設周辺の取得状況はどのようになっているのか、まずお伺いをいたします。
また、道として、法整備の要請はもとより、国防上重要な土地については、演習場や緩衝地帯として国に買い上げを求めるとともに、土地取引に関し、常時、情報収集に努めるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 
(知事)
防衛施設等周辺の土地取引についてでありますが、道では、地域住民の安全、安心を確保するという危機管理の観点から、自衛隊や警察など国民保護関係機関の周辺の森林について、土地取引の動向把握に努めてきたところであり、現時点において、6件、約55ヘクタールの、外国企業または外国人の土地所有を確認いたしているところであります。
また、道では、これまで、国に対し、外国資本等による、重要な施設周辺などの土地取引について、法令の整備を要請してきているところでありますが、今国会において、首相から、外国人や外国資本による防衛施設周辺の土地取得を制限する仕組みについて検討する旨の表明があったことから、道の要望の趣旨が実現するよう期待をしているところであります。
 
四 「新千歳空港ロジスティクスセンター」開発計画について
 
(梅尾議員)
4点目として、新千歳空港ロジスティクスセンターの開発計画についてお伺いをいたします。
新千歳空港周辺地域においては、御承知のように、過去、官主導で、国際エアカーゴ基地構想、北海道地域輸入促進計画、いわゆるPAZ計画、道央テクノポリス計画など、さまざまな空港関連開発プロジェクトが計画、実施されてまいりましたが、一部を除いて、その実現は思うように進んでこなかった経緯があります。
こうした中、先般、北海道空港株式会社では、新千歳空港インターチェンジに隣接する千歳市平和地区におきまして同社が実施する新千歳空港ロジスティクスセンターの開発計画を発表したところであります。
本地区は、国の新成長戦略、道の北東アジア・ターミナル構想、千歳市の第6期総合計画などの重要施策を推進する上で最適な場所に位置しており、また、今後の新千歳空港の発着枠拡大や空港民営化の動向を考えたとき、同社の役割は大きいものがあると考えますことから、本計画が順調に進んでいくことを期待しているところであります。
また、同社に関しましては、道は大株主であり、さらに、地元・千歳市は、本計画にかかわるインフラ整備などで多大な投資を行うことから、民間主体の事業であるとはいえ、会社任せ、あるいは市任せの問題とするのではなく、道として、事業を成功に導くよう、かかわっていくことが道の責務ではないかと考える次第であります。
そのためには、まず、さきに述べた過去のプロジェクトの実施状況を十分に踏まえながら、今後、分譲が始まる平成27年までの間に、本計画への支援について検討すべきであると考えますので、以下、2点についてお伺いをいたします。
 
(一)北東アジア・ターミナル構想との関連について
 
(梅尾議員)
北東アジア・ターミナル構想との関連についてであります。
本計画は、本年8月に供用を開始した新千歳空港インターチェンジに隣接する、交通アクセスの利便性が高い立地環境を生かした中で、インランドデポなどの流通機能の集積を図り、世界の人、物、情報を集めるエアポートシティーを形成するとされております。
一方、道が本年3月に策定した北東アジア・ターミナル構想におきましては、北東アジアなどとの物流、人流の拡大を目指して、さまざまな取り組みを推進することとしており、新千歳空港につきましては、物流機能強化の取り組みの促進が示されているところであります。
どちらの計画、構想も、世界との交流の活発化という点では、同じ考え方を有しているものと考えますが、本計画が、その根拠の一つとしている北東アジア・ターミナル構想について、どのような関連を持つのか、まずお伺いをしたいと思います。
 
(交通企画監)
新千歳空港ロジスティクスセンター開発計画に関し、北東アジア・ターミナル構想との関連についてでございますが、道が策定いたしました北東アジア・ターミナル構想におきましては、海外との物流や人流の拡大を目指し、空港、港湾といった拠点施設の利便性を高めるため、さまざまな機能強化を図ることを、中長期の目標の一つとしておりまして、新千歳空港の周辺地域におきましては、立地環境の優位性を生かし、貨物の保管、配送などを行う物流拠点を中核に、レンタカーや駐車場など、空港の利便性を高める機能を集積させる取り組みを促進することとしております。
そうした中、新千歳空港ロジスティクスセンター開発計画は、物流センターやメディカル系倉庫などの物流拠点を初め、空港専用駐車場、シャトルバスといった空港補完機能などを持つ地区を開発しようとするものでありまして、その趣旨は、北東アジア・ターミナル構想に掲げた方向性と一致し、本構想の推進に寄与するものと考えております。
 
(二)今後の対応について
 
(梅尾議員)
二つ目として、今後の対応についてであります。
本計画は、新千歳空港の将来的な機能強化に重要な役割を果たすものであります。また、本道経済の活性化にも大いに寄与するものと考えます。
本計画につきましては、個別の具体的な内容は今後詰められていくものでありまして、現時点で、道としての対応も判断しがたいものがあるとは思いますが、新千歳空港を核とした地域や本道の発展につながる大きなプロジェクトでありますので、その実現に向けて、道として、どのように対応していくのか、お伺いをしたいと思います。
 
(知事)
新千歳空港ロジスティクスセンター開発計画に関する今後の対応についてでありますが、この開発計画は、新千歳空港と苫小牧港の国際的なネットワーク機能を活用し、物流拠点を中核とした複合的な産業集積拠点の形成を目指すものであり、今後、この計画の進展により、新千歳空港の機能向上や、道産品の海外への販路拡大など、本道経済の活性化につながることが期待されるところであります。
また、この計画は、本道が国内外との物流などの拠点となることを目指す、道の北東アジア・ターミナル構想の推進にも寄与することが期待されますことから、道といたしましては、今後、開発計画の具体的な進展に応じて、地元自治体などと連携を図りながら、企業誘致への協力など、必要な支援に努めていく考えであります。
 
五 自衛官募集にかかわる高校の対応について
 
(梅尾議員)
最後に、自衛官募集にかかわる高校の対応についてお伺いをいたします。
自衛官の募集については、広報官が学校を訪問し、募集ポスターの掲示やチラシの配付を学校に依頼するとともに、希望する生徒への面談等を行っているところであります。
こうした自衛隊の活動のほかに、自衛隊法第9条並びに自衛隊法施行令第114条から120条に、自衛官募集に対する知事の協力規定が記されており、募集期間や募集期日及び試験場の告示、広報宣伝など、自衛官募集に関する業務の一部を行うこととされているわけであります。
また、各地域ごとに、自衛官募集相談員が組織されている状況にあり、各市町村も、自衛官の募集に協力をしているところであります。
こうした中、高校における自衛官募集に対する今年度の協力状況を見てみますと、札幌地方協力本部が広報を行う、道立、市町村立、私立の高校151校において、進路指導担当者への面会は全ての高校で実施されているものの、依頼があるにもかかわらず、学校説明会を実施していない高校が18校、自衛官募集のポスターを掲示していない高校が17校、自衛官募集案内のパンフレットを置いていない高校が6校、自衛官の制服による学校訪問を許可していない学校が6校という状況にあります。
このうち、学校説明会については、11校は、希望者がいる場合は実施するとしておりますが、7校は、希望者の有無にかかわらず、実施していないわけであります。
生徒が将来の職業を選択する上で、実際に体験したり、仕事の内容の説明を聞く機会が数多くあることが望ましいわけであり、希望者の有無にかかわらず、全ての学校で自衛隊の説明会を実施すべきと考えるところであります。
今年度の協力状況は、平成17年に我が会派の同僚議員が質問した当時に比べると、道教委や各市町村、学校の理解が進み、改善は図られているものの、5月に防衛大臣が知事に協力要請をしていることを考えれば、法に基づいて、全ての学校で協力すべきものであると考えるわけであります。
自衛隊は、我が国のみならず、国際平和の活動への取り組みや国内外の災害派遣など、我が国の平和と安全及び国際社会の安定を確保するための重要な任務を担っております。
今後も、我が国の防衛、災害派遣、国際平和協力活動等の任務を全うするとともに、装備品の高度化にも柔軟に対応していくため、強い使命感、責任感を持ち、いかなる状況下でも適切に対応することのできる質の高い人材を引き続き確保することが、これまで以上に重要であると考えるところであります。
そういった意味からも、高校現場では、自衛隊の募集活動は大変重要であり、法を遵守しながら、協力体制を整えるべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いし、質問を終わります。
 
(教育長)
自衛官の募集への協力についてでありますが、道教委では、自衛隊との連絡会議を毎年開催し、各年度の募集計画の説明や、高校における説明会の実施、ポスターの掲示等の募集広報の協力要請を受けてきたところであり、これまでも、道立高校に対し、自衛官募集の協力要請があった場合には、教育的観点から、民間事業所等に準じ、学校の授業、行事等、その他に支障を及ぼさない範囲において協力するよう、周知してきたところでございます。
生徒が、就職を希望する職業の業務内容や勤務形態などについて理解を深めることは大切なことであり、道教委といたしましては、自衛隊札幌地方協力本部を含む、その他の関係者からも詳しく事情を聞いた上で、議員が御指摘のようなことが今後起こることのないよう、道立高校に対し、改めて周知を行うとともに、各学校において適切な対応が行われるよう、必要な指導を行ってまいる考えでございます。